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こんにちは!
システム開発グループのかっつんです!
2025年10月27日(月)〜 28日(火)にサイボウズ社主催の Cybozu Days 2025 が開催されました。
その Day1 夜に、アールスリーインスティテュート主催で開催された
kintoneユーザー交流イベント「いちゃりばないと」。
今回は、その中で実施された対談企画の開催レポートをお届けします。
「いちゃりばないと」とは
Cybozu Days の参加者同士が食事とドリンクを楽しみながら、交流するコミュニティ型のパーティです。
会場のTKPガーデンシティ幕張には、100名を超える Cybozu Days の参加者にお集まりいただきました!

対談セッション「kintone導入のリアル」
この日のコンテンツの一つとして行われたのが、
「kintone導入のリアル ─ 内製化と外注 最適解を探る20分対談 ─」
私はモデレーターとしてこの対談に登壇し、2024年の kintone AWARDグランプリを受賞された株式会社ワイドループ COOの川咲亮司さん、そしてアールスリーインスティテュート システム開発グループ マネージャーの浅賀功次とともに、kintone導入プロジェクトの裏側に迫りました。

kintone導入、そして、基幹システムの刷新へ
ワイドループさんでは年数の経過とともに発生した業務とシステムとのズレを解消するため、2018年に基幹システムの再構築を検討。
経営状況の悪化により基幹システムの再構築プロジェクトは一度ストップしたものの、kintoneを導入し、kintoneの特性(得意なこと、不得手なこと)及び業務との相性を探りました。そして、2022年、経営状況の回復とともに、基幹システムの再構築プロジェクトが再び動き出すことになります。
当時、ワイドループさんがkintoneを用いた基幹システムの刷新構想について、サイボウズ社に相談したところ、「それならアールスリー」と紹介してもらったことが弊社との出会いのきっかけとなります。

もしかしたら、自分達だけでkintoneやgusuku Customineを使って、システムを構築できたかもしれません。
でも、学習コストや作業工数の捻出は難しく、また、属人化防止の観点からアールスリーさんに手伝ってもらうことにしました。

外注と内製のちょうどいいバランス
浅賀からは、アールスリーに依頼される開発支援の代表的な5パターンが紹介されました。

1つ目は全部お任せ、2つ目は内製化を前提にアドバイス、
3つ目は開発後に引き継いで内製化、
4つ目は設計だけを任せて開発以降は自社で、
5つ目はお任せと内製化の併用ですね。


ワイドループさんの場合はこのうち「3と5」のハイブリッド型。
基幹システムはアールスリーが設計・開発・保守を担当しつつ、自分たちでも内製でアプリ開発(※)を行い、kintoneを活用した業務改善を進められています。
※議事録管理アプリ、業務日報アプリ、社員名簿アプリ、給与計算アプリ、賞与計算アプリなど

kintoneは自分たちで作れるのが魅力ですが、最初の設計がとても大事。
そこをプロと一緒にやるだけで、運用が格段にスムーズになります。

「熱意」が人を動かす
プロジェクトを動かす原動力は、技術や予算ではなく“人の熱意”だと川咲さんは語ります。

結局、システム導入を動かすのは、担当者の “熱意” なんですよ。
本気でやりたい人が一人でもいれば、周囲は自然と動く。
また、社内のベテラン社員を巻き込むために、業務外の時間も惜しまなかったそうです。

システム再構築プロジェクトとは別件ですが、当時67歳のベテラン社員をとある案件で巻き込むために、アポなしで大阪から埼玉の自宅まで突撃し、家の前で3時間待って、その後家に入れてもらい、一緒に酒を飲みながらお願いして、協力してもらったこともありました。
その場で笑いが起きながらも、会場全体が「人を動かす力」に共感する瞬間でした。

数字が証明する、kintone導入の成果
導入後、問い合わせや混乱は徐々に減少し、3か月目には安定運用へ。
そして半年後には、売上・利益の両面で大きな効果が見えてきたといいます。

導入してしばらくは社内問い合わせが止まらなかったのですが、3ヶ月目あたりから落ち着きました。
その後、経常利益の押上に大きく貢献しています。

外注を成功させる3つのポイント
最後に浅賀が語った、外注プロジェクトを成功させる3つのポイントが印象的でした。

①目的を明確にして、②業務フローを整理し、③まずは小さく始めて改善を重ねること。
アールスリーは “全部やる” 会社ではなく、“一緒につくる” 会社でありたい。

おわりに ─ “熱意がシステムを動かす”
イベント終了後、会場には自然と拍手が広がりました。
Cybozu Daysの興奮をそのままに、語り合い、笑い合う夜。
この対談であらためて感じたのは、
「システムを動かすのは、人の熱意」ということです。
外注か内製かに正解はありません。
でも「想いを持った人」と「寄り添うパートナー」が出会えば、
どんな組織でもkintoneで変化を生み出せる──
その “リアル” を体感した20分でした。
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登壇者 / イベント情報
登壇者
株式会社ワイドループ COO 川咲 亮司
アールスリーインスティテュート システム開発グループ マネージャー 浅賀 功次
モデレーター:アールスリーインスティテュート システム開発グループ 勝村 信哉
開催日:2025年10月27日(Cybozu Days 2025 Day1 夜)
イベント名:「いちゃりばないと」対談セッション
会場:TKPガーデンシティ幕張

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kintoneを活用した業務改善・システム開発サービス
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投稿者プロフィール

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システム開発グループ所属。
滋賀県の琵琶湖近くに生息しています。
kintone CERTIFIED
┗ カイゼンマネジメントエキスパート
┗ システムデザインエキスパート
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