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こんにちは。システム開発グループの大澤です。
キミノマホロの業務改善アシストではいろいろなお客様のサポートをしていますが、その中で感じるのは「お客様ごとにやっていることがぜんぜん違う」ということです。
お客様ごとに対応内容が異なるのは、業務改善アシストがお客様と一緒に考え、一緒に改善を進めるためのサービスだということが大きいと思っています。
そこで今回は、弊社が業務改善アシストというメニューの中で実際に行っていることと、うまくこのメニューを使っていただくためにはどうすればいいかについて書いてみたいと思います。
業務改善アシストについては以前の記事でも紹介していますので、こちらも読んでみてください。
業務改善アシストで行っていること
キミノマホロの業務改善アシストでは弊社はこんな役割を担っています。
定例ミーティングでの壁打ち相手
業務の課題や改善アイデアを一緒に整理し、どうすれば良くなるかを考えます。業務の流れを踏まえてシステムでどのように業務をサポートするべきか、弊社の知見をお伝えしています。
改善要望を実現するための相談相手
「これってkintone でできる?」「カスタマイン だとどう組むのがよい?」のようなご相談に乗ります。やりたいことについてどのタイミングで、どのように処理を行うのが良いのか、理由も含めてお伝えしています。
ペアプログラミングのナビゲーター
打ち合わせの中で実際にkintoneの設定画面、gusuku Customineのカスタマイズ画面を共有いただきながら、一緒にアプリを作っていきます。すでに作られたカスタマイズについてのレビューを行うこともあります。具体的な設定手順をお伝えするだけでなく、今後ご自身でカスタマイズしていけるように、そのように設定する理由も併せてお伝えしています。
業務改善アシストの時間は、単にアプリを作るための時間ではありません。
むしろ、お客様が自分たちで改善を続けられるようになるための「土台づくりの時間」だと考えています。
私たちは、お客様が将来自走できるように、必要な知識やノウハウをお伝えしながら、時には一緒に画面を操作し、設定を進めていきます。そうした「教わる」ではなく「一緒に身につける」経験こそが、業務改善アシストの狙いです。
では、この業務改善アシストの時間を、より有意義なものにするには、何が必要でしょうか。
うまく活用していただくために必要なこと
1.kintone / Customine の基礎知識
業務改善アシストでは、週1回ほどのペースでミーティングを行い、一緒にアプリづくりや改善を進めていきます。
ただ、kintoneやgusuku Customineをまったく触ったことがない状態だと、どうしてもこんな流れになりがちです。
「フィールドってどこから追加するんでしたっけ?」
「ルックアップってどう使うんですか?」
→ 打ち合わせ時間が“基本操作の確認”で終わってしまう…
もちろん、初めての方をサポートするのも私たちの役割です。
しかし、基礎知識がないままだと「私たちの言う通りに作るだけ」になってしまいがちなんです。
「なるほど、そうなんですね。じゃあその方法でお願いします。」
……でも実は、自分たちの業務に合っているかどうかを判断できていない。
業務改善って、本来は「業務に合わせて仕組みを作ること」です。
ところが基礎がないと、いつの間にか「仕組みに業務を合わせる」形になってしまいかねません。
少しでもkintoneやgusuku Customineをさわった経験があるだけで、ミーティングの質はガラッと変わります。
「うちの現場だとこのフィールド名は違和感があるかも」
「カスタマインのこの機能を組み合わせた方が早そうですね」
「このアプリと別のアプリをつなげる方法ってありますか?」
こういう「主体的な対話」ができるようになると、改善のスピードも深さも一気に上がります。
じゃあ、どうやって基礎を身につければいいの?
そこでおすすめなのが、「CloudUniversity(クラウドユニバーシティ)」の受講です。
kintoneやgusuku Customineのちょっとした知識を事前に身につけておくだけで、業務改善アシストの時間を「操作理解の時間」ではなく「改善の時間」に変えられます。
2.無理のない「期間」
たまに、「来月中にリリースしないといけないんです!」というご相談をいただくことがあります。でも、正直に言うと、そういう案件は業務改善アシストには向いていません。
なぜなら、業務改善アシストは“速く作ること”ではなく「自分たちで改善を進められるようになること」を目的としているからです。
短期間で完成させることがゴールになってしまうと、「とりあえず動くものを作る」ことはできても、「なぜこう作ったのか」「どう直せばいいのか」が残らないままになります。結果的に、完成したあとにこうなりがちです。
「ちょっと修正したいんですけど、自分たちじゃ触れなくて…」
→ 再び外部に頼らないといけない状態に戻る。
業務改善アシストは、「完成物」を納品するサービスではありません。「完成後も自分たちで育てていける仕組みをつくる」ためのサービスです。だからこそ、少し余裕を持ったスケジュールで進めるのが理想です。
3.実際に手を動かす「作業時間」
これが一番大事かもしれません。どんなに良いアイデアが出ても、どんなに的確なアドバイスをしても、手を動かす時間がなければ、改善は進まないんです。
- うまくいっていないお客様の場合
- 「この一週間、全然触れませんでした…」
→ ミーティングでは話すことがなく、前回の復習で終わってしまう。
- 「この一週間、全然触れませんでした…」
- うまく進めているお客様の場合
- ミーティングのあと、次回までにどういう作業を進めるか宣言する。
- 完成していなくても“途中の状態”を見せて相談する。
業務改善アシストは、利用者自身がアプリを作るサービスです。だからこそ、手を動かす時間の確保が最大の鍵になります。もし業務改善アシストのご利用をお考えの方がおられたら、自分たちの作業時間を確保できるか?ということを第一に考えてみていただきたいです。
「任せる」のではなく、「一緒に進める」
業務改善アシストをうまく使っているお客様に共通するのは、「任せる」ではなく「一緒に進める」という姿勢です。
失敗しても大丈夫。途中で迷っても大丈夫。むしろ、その過程にこそ改善の種や成長の機会があります。
一緒に考えて、一緒に形にしていく。そのプロセスこそがこのサービスの本当の価値です。
まとめ
いかがでしょうか?
今回は、弊社の業務改善アシストを有効に使っていただくために大事だと思うことを書いてみました。
業務改善アシストは、「一緒に考えながら進める時間」です。うまく使っていただくために、基礎を学んで、時間を確保して、改善に向けて少しずつ進めていきましょう。
もし「自社でも改善を進めてみたい」と感じた方がいれば、ぜひ一度業務改善アシストを活用してみてください。一緒に、より良い仕組みづくりを考えていければ嬉しいです。
キミノマホロ for kintone
アールスリーでは業務改善・システム開発を行うサービスを「キミノマホロ for kintone」として提供しています。
「キミノマホロ for kintone」は業務改善のプロセスをイロハで3つのフェーズに分け、フェーズごとに作業をメニュー化しています。
【イ】業務改善の始まり:業務改善の方向性を決める
【ロ】業務改善に必要なkintoneアプリ作成:業務改善を実現するための仕組み(kintoneアプリ)を作る
【ハ】業務改善の実行サポート:業務改善を進める
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