【連載第3回】kintoneでサッカーチーム選手名簿を作ってみた

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こんにちは!アールスリーのたまこです。

このブログでは、地域の小学生サッカーチームを題材に、kintoneカスタマインを使って「ゼロからシステムを作る」挑戦を綴っています。(第1回第2回

第3回の今回は、ついに“アプリを作るぞ!”というステップに突入です。

前回は、チーム内で発生しているタスクや現状のやり方を洗い出して、「じゃあ、どこからkintone化していくのがよさそうか?」を考えてみました。

そして今回、まず取りかかることにしたのがこちらの3つの領域です:

  • 保護者への連絡(試合の出欠確認)
  • 保護者への連絡(試合当日の詳細連絡)
  • 名簿管理(連絡先、学年など)

現場感があって、日常的に発生していて、改善のインパクトも大きそう。このあたりから手をつけるのが良さそうだと判断しました。


登場人物を整理してみる

「よし、じゃあまずは名簿管理アプリから!」と意気込んでkintoneに向かったのですが、ふと立ち止まることに。

「ユーザー設定でどこまでやるの?名簿アプリでは何を管理したらいいんだ…?」

…はい、ここで早くもプチ迷子です。

ということで、ちゃんと整理してみることにしました。

まず、サッカーチームに関わる“登場人物”をリストアップしてみます。

コーチ陣

  • 代表コーチ
  • 各学年を主に担当しているコーチ
  • 特定の学年を持たず、サポート的に関わっているコーチ

…ここまでで、すでにちょっと複雑。

さらに!

  • 保護者コーチ(自分の子が選手として所属している)
  • 通常コーチ(自分の子は所属していない)

といった属性も加わります。これは今後、アプリ設計にどう関わってくるのか…今のところはまだ不明ですが、頭の片隅には入れておきたいポイントです。

保護者

  • パパ
  • ママ
  • その他のご家族

保護者の立場も多様なので、通知や権限設定にも影響してきそうです。

選手

これはシンプルですね。小学生の子どもたちです!

絵に描いてみるとこんな感じです。


cybozu.comの組織とユーザー設定:学年はどうする?

さて次は、cybozu.com共通管理画面の「組織とユーザーの設定」をどう設計するか、という話です。

🔍 検討したこと:学年を“組織”にするかどうか?

たとえば、

  • 鈴木父:4年
  • 佐藤父:1年と3年

…このように複数学年に紐づくこともあります。

となると、「組織=学年」とするのは複雑になりそうだし、毎年進級時のメンテナンスも必要になります。

しかも、組織単位で権限制御したいわけでもなさそうなので、今回は、ユーザー設定に学年の情報は持たせないことに決定。

代わりに、名簿アプリのフィールドで「学年」などを管理していきます。


名簿アプリ、考えてみた

名簿アプリは「選手1人 = 1レコード」として設計します。

入れるフィールド一覧

  • 氏名(文字列1行)
  • ふりがな(文字列1行)
  • 背番号(数値)
  • 所属小学校(ドロップダウン)
  • 学年(ドロップダウン)
  • 保護者アカウント(ユーザー選択)
  • 入部日(日付)
  • 在籍状況(ラジオボタン)
  • 写真(添付ファイル)

緊急連絡先や生年月日などの個人情報は、今回は見送ります。

🔄 コーチの管理はどうする?

最初は「コーチも名簿にまとめたい」と考えましたが、選手と項目が違いすぎて大変になりそうだったので、 コーチ用の名簿は別アプリで検討することにしました。

🔐 レコードのキーは何にする?

同姓同名もあり得るので、「氏名」だけをキーにするのは危険です。

そこで、名簿IDのような一意の管理番号フィールドを追加して、確実に区別できるようにしました。

というわけでアプリの完成イメージはこんな感じ。

🧩 フィールドタイプで迷った話

項目の設計が進む中で、フィールドによっては、どのフィールドタイプを使うかも結構悩みました。

ドロップダウン

良いところ:よくある入力方法で分かりやすい。検索時、選択肢が表示されるので検索しやすい。
悪いところ:複数アプリで共通化できない。選択肢が多いと探しにくい。選択肢の編集がアプリ設定画面に限定される。

ルックアップ

良いところ:選択肢の追加はマスタアプリにレコードを追加するだけ。関連情報も一緒に取得できる。検索ができる。
悪いところ:kintone特有の入力方法で初めての人には分かりにくい。検索時、文字入力が必要。

今回は扱うデータが限られていることもあり、まずはドロップダウンで進めてみる予定です。


✍️ まとめとちょっとした感想

今回は、「自分が本当に使うかもしれないと思ってアプリを作るのって難しいなぁ」と感じました。

デモアプリを作っているだけだとあまり細かいことは気にしなくて良かった利するのですが、「いざ自分が使うかも」と思うと、「本当にこれでいいのかな…あとで困らないかな…」と悩むことも多くて、思ったようにすんなりは進みませんでした。

でもこうして一つひとつ整理していくことで、少しずつ形が見えてくる感じがして、ちょっと楽しくなってきました!


次回は、いよいよ「出欠アプリ」に取りかかります! 練習や試合ごとのイベント管理、参加可否の記録、リマインド通知など… どこまでkintoneだけでできるのか?カスタマインの出番はあるのか? 試していく予定です。

お楽しみに!

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たまこ
カスタマーリレーションチームにおります