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こんにちは。システム開発グループのよなしろです。
JavaScript の話を書くのも飽きてきたので今回は違う内容を書こうかと思います。
今回の投稿は、リリースしたての gusuku Everysite とも相性のいい、gusuku Customine の Job Runner で AI と連携させて余計なことに使う時間を減らそう会をしたいと思います。

社外もチームだ!
エブリサイトで社外DXを!
gusuku Everysite(グスク エブリサイト)は、kintoneをはじめとした複数のサービスと連携し、そのデータを自由なレイアウト・挙動でWebサイトとして入出力できるフロントエンド開発サービスです。
あらためて 「Job Runner」とは?
Job Runner は、gusuku Customine の機能で、「定期的に何か処理をしたい」「Webhook をトリガーにして何か処理をしたい」といったときに、その処理を gusuku Customine での kintone アプリのカスタマイズと同じような感じでノーコードで定義することできる機能です。
今回リリースされた gusuku Everysite と相性がいいのが、Webhook をトリガーに動作できる点です。 Webhook とは、ある出来事が起きたときに外部のプログラムを呼び出す仕組みです。
Job Runner を使用すると kintone ではレコードが登録・更新されたタイミングなどに、Job Runner で設定した処理を呼び出すことが可能になります。
gusuku Everysite で作ったフォームから kintone へレコードを追加したときに、Job Runner のジョブを動かすことができるので、相性バッチリなのです。
実践編:AI で問い合わせ内容を分類してから必要なルートに通知をする
真っ先に gusuku Everysite で作りたい!って思うものが問い合わせフォームです(個人の感想です)。
弊社のフォームからの問い合わせでは、いろいろな問い合わせがきます。
開発案件の問い合わせがきたり、お断りしているのに営業の問い合わせがあったり…
まぁ、いろいろな問い合わせがありますが、そのような問い合わせを kintone に入れておくと便利だったりします。
そうなってくると、問い合わせの内容を判別して、開発案件の問い合わせはすぐ対応したいので、チャットツールに通知してほしい。営業の問い合わせは通知してほしくない…みたいなこともしたくなります。なりますよね?
そんな時に、kintone に入った内容をAIにチェックさせて、これはシステム開発の問い合わせなのか、営業なのか、はたまたサポートの問い合わせなのかを判定してもらって、必要なところに通知する。というのを Job Runner でパパっと作ってしまえ〜というのが今回の内容です。
処理の流れ
- gusuku Everysite で問い合わせページを作成。そのページから送信された内容が kintone の「問い合わせアプリ」に登録される。
- kintone の Webhook が発火し、Job Runner の処理を呼び出す。
- Job Runner がよしなに処理してくれる。
kintoneアプリ例
メアド・件名・メールの中身(フォームから入ってきた本文が入ります)と判定したカテゴリを入れるフィールドを用意します。

処理のイメージ
ででん!

アクション3のメッセージのところはこのように設定されています。
問い合わせの内容を下記に記載するので、「サポート」か「システム開発の問い合わせ」か「スパム・営業」か「判定不能・その他」を判定してください。
レスポンスはJSONで返してください。
フォーマットは
{
"category": "サポート"
}
のように返してください。
問い合わせの内容は下記の通りです。
件名: ${件名}
メールアドレス: ${メアド}
本文:
${メールの中身}
もっと細かくいろいろやろうとするとアクション数は増えるかとは思いますが、簡単なルーティングだけならこれくらいの設定でできてしまいます。
アクション8とアクション9では「ログをメッセージに出力する」を使用していますが、使用しているチャットツールにあわせて「Slack にメッセージを投稿する」や「Microsoft Teams にメッセージを投稿する」「Chatwork にメッセージを投稿する」など、使用しているチャットツールにあわせてやることを変えていただければと思います。
このあたりは、Customine ドキュメントの「Job Runnerのやること」のページ を参照していただくと、イメージしやすいかと思います。
さて、実際にどういう反応をするかテストしてみます。
ChatGPTに営業と思われる内容の文章を作ってもらいました。
アールスリーインスティテュート 担当者様
お世話になっております。 株式会社 ほげほげカンパニーの 與那城(よなしろ) と申します。
弊社では、検索エンジン最適化(SEO)を中心としたWeb集客支援を行っており、
御社のサイト(https://example.com/)を拝見したところ、
「kintone」「業務改善」関連のキーワードで上位表示を狙える余地が多く見受けられました。
具体的には、
• コンテンツ構成と内部リンク設計の最適化
• モバイルページ速度の改善
• 競合サイトとの差別化キーワード選定
などを行うことで、アクセス増加が見込めます。
ご興味がありましたら、無料のSEO診断レポートをお送りいたします。
もしよろしければ、1度オンラインで10分ほどお話させていただけないでしょうか?
下記よりご希望の日時をお知らせいただければ幸いです。
────────────────────────
株式会社 ほげほげカンパニー
営業部 與那城
Mail:info@example.com
TEL:03-xxxx-xxxx
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この内容を判定してもらった結果…!

バッチリ営業の投稿と判定されました!
処理結果のイメージ
処理の流れはこんな感じです。
- AI が判定した結果を kintone のフィールドにセットする
- 「システム開発の問い合わせ」と判定した場合はシステム開発グループへ通知
- 「サポート」と判定した場合はサポートチームへ通知
- その他の場合は必要に応じて通知したりしなかったりする
AI の判定精度
今回の検証では OpenAI の GPT-5 を使用して試してみましたが、おおむね正確に判定できていました。
Job Runner からは Azure OpenAI を呼び出すことも可能です。
もちろん誤判定の可能性もあり、営業と判定されていてもシステム開発の問い合わせの可能性などもあるので、そのあたりは定期的に kintone を見にいってみる。みたいなことをする必要はあるかと思います。
(一般的なメールにおける迷惑メールの誤判定と同じような運用ですね)
それでも大多数の営業のフォーム投稿を除外するという効果はありそうな感じがします。
また、プロンプトを変えることで、サポートの問い合わせだったらどれくらいのクレーム感かを図ってみたり、システム開発の問い合わせだったら問い合わせ内容からネクストアクションを考えてもらったりしてみるなど、いろいろできそうだよなぁ…と感じました。
もちろん、AI を呼び出すだけではなく、kintone の別のアプリのレコードから情報を取ってきて処理したり、別のアプリのレコードを更新したりするなど、Job Runner の強みを活かした処理を実装することも可能です!
gusuku Everysite と一緒に gusuku Customine を使うとパワフルに!
gusuku Everysite と一緒に gusuku Customine・Job Runner を併用すると、ノーコードで強力な処理を実装することが可能です。
社外DXの強力なパートナーとして、また、業務改善のおともに是非併用をご検討ください!
また、システム開発グループではキミノマホロで業務改善をサポートしております。こちらも是非ご検討ください!

必要なものを、必要なだけ。
業務改善の新しいカタチ。
kintoneを活用した業務改善・システム開発サービス
kintoneを活用した業務改善・システム開発サービス
投稿者プロフィール
- 沖縄で業務しています。オンプレ生まれ・クラウド育ち。






