kintone AIラボを使ってみよう!〜アプリ作成AI編〜

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こんにちは。サポートチームのほり🐰です。

kintone AIラボはご存知でしょうか?
2025年4月から提供開始された機能になります。

前回に引き続き、今回もkintone AIラボについて試してみたいと思います。
今回はアプリ作成AIについて見ていきますよ。

(検索AIは、もう少し妙案が思いついたら続編を書きます)

kintone AIラボについて、全体的なお話は、前回のブログも参考にしてくださいね。

kintone AIラボ:アプリ作成AI

公式の説明ではこのように言われております。

kintoneの「アプリ作成AI」は、チャットでAIと対話をしながらアプリを作成する機能です。
つくりたいアプリを伝えれば、AIが適切なアプリ名やフィールドを提案してくれます。
はじめてアプリを作成する方も安心して取り組めます。

ポイントは「はじめてアプリを作成する方も」という部分かなと思っておりまして、 めちゃくちゃアプリを作り慣れていて、もう完成図が頭にあるものを実際に作るだけ、みたいな状態の場合にはもしかしたらあまり効果がないかもしれないなと思っています。

アプリを作成するのが初めての方が何に戸惑うか?と考えたんですが、 まず、どのフィールドを使えばいいのかがわからないところかなと思いました。

さて、ここでクイズです。
kintoneにはフィールドの種類はいくつあるかご存知でしょうか?

具体的な数で言うと

(数えてます)

29ですね!!!

慣れた人なら、どのフィールドをどう組み合わせれば良いのか一目瞭然なのですが、初めての人はこれをボーン!と真っ白な画面に表示されても戸惑いますよね。どうしたらいいんじゃい、と。

なんとなーく予想がつくものもありますが、似てる雰囲気のものとか、どっち使ったらいいのかわからんと思いますね。

kintoneアプリストアという、サイボウズが用意してくれているテンプレアプリもありますが、コレジャナイを感じる場面もあるわけでして。(いや前に比べたらかなり種類も増えて充実してるんですけどね!)

というわけで、そんな右も左もわからない、初めての方にこそ、使ってみてほしいAI、それがアプリ作成AIな訳です!
(ほりの勝手な妄想ですけどw)

早速やってみよう!

検索AIと同じく、結構ヘルプも充実しておりますので、細かい仕様や使い方を知りたい方は、アプリ作成AIのヘルプも併せてご覧くださいませ。

個人的にポイントとなる部分は引用しながら紹介しますね。

kintoneを開いて、右上の歯車から「kintone AI管理」をクリックします。

kintone AI管理ページを設定できるのはkintoneシステム管理者のみです。

「kintone AIを有効にする」にチェックをつけて、
今回はさらに「アプリ作成AI」の「利用する」にもチェックをつけます。

(ここで一旦設定保存しておいても良いかもしれないネ)
(説明がデジャブ感あるね。コピペとか使ってるかもしれないネ)

で、ここまでは「アプリ作成AI」を使いますよ〜っていう宣言でして、じゃあ一体どこから使うのか?というと、アプリ作成画面のところで使っていきます。

まずはアプリを作成したいスペースを表示しまして、アプリの追加を選択します。

アプリの中の「+」ボタンでももちろんOKです。とにかくアプリ作成画面を開くのです。

アプリストアが開かれると思うので、「はじめから作成」ボタンを押して新規アプリのフォーム設定画面まで行きます。

ここまできたら、右上の方にある「AI」ボタンを押して、「アプリ作成AI」を選択します。

そうすると、ポップアップウインドウが開かれますので、ここに色々書いていきます!

(もっと縦長なのですが、画像撮るために小さくしました)

ここに書いてあるように、アプリで実現したいことを書いていきます。

ヘルプに書いてあるのですが…

  • 作りたいアプリのイメージを、アプリ作成AIに伝えると、チャット形式で会話しながら、フォームの設定やアプリ名を提案します。
  • kintoneに慣れていないユーザーや、アプリの作成経験が少ないユーザーでも、アプリ作成AIとの会話を通じて、フォーム設定を進めることができます。

一発で最高の結果を得るのではなく、相談しながら進めていくと良いです。 これは実際に試してみての感想なのですが、一発で理想の形のアプリを作れる(というか完成系を想像できる)人なら、アプリ作成AIを使わずに自分で作った方が早いし確実だし細かい部分も調整できます。

そうじゃなくて、

  • なんとなくの利用目的は決まってるんだけど、それをどのようにアプリに落とし込んだらいいのかわからない
  • 似たようなフィールドがあってどれを使ったらいいのかわからない

というような人に向いていると思います。

ということなので、よくわかってない体を装ってアプリ作成AIに聞いてみます。
一応、最終的なざっくりとした目的はこのように考えました。アプリ作成ワークショップでよくあるアレです。

  • 作りたいのは弁当注文アプリ
  • 1人1日の注文内容ごとに1レコードの想定
  • 弁当メニューはマスタ化を考えている(ルックアップ)

これくらいふんわり考えた状態で試してみましょう。AIが何か尋ねてきたらその都度考える方向性で。

ポチッとな。

ふむふむ、なるほど。

1は例の通りでいいかなと思うので、そう答えましょう。
2は朝の10時までを締め切りと考えました。配達時間は注文後に当日の12時に配達される予定とします。(これアプリに関係するかなぁwと思いつつ答える)
3は固定メニューの想定です。弁当マスタを作ろうかなと思ってるので。

てなことを返答します。

ポチッとな。

お、また追加で質問されましたね。

1は10種類で、価格はそれぞれ600円〜800円とします。
2の支払い方法は、月末時めで一括精算現金払いとします。
3のキャンセルはひとまず認めない運用で考えます。

さてどうでしょう。

ポチッとな。

お、作ってくれそうです。続いてこんな表示がありました。

メニューまで仮で作ってくれそうですね。 「この内容をフォームに反映」ボタンを押して作ってもらいましょう!

しばらくぐるぐる表示があった後、まっさらなアプリ作成画面にフィールドが表示されました!アプリ名も変えてくれてます!!

フィールド配置してくれましたけど、あれですよ、カスタマインでは超重要項目となる「フィールドコード」は初期状態から変わってくれてるのでしょうか…?

いくつか貼り付けました。 初期状態の「文字列__1行_」みたいなフィールドコードではなかったものの、「フィールド名」=「フィールドコード」ではなく、フィールド名を英語に直したものが設定されているようですね…ここは「フィールド名」=「フィールドコード」で良かったのになぁという個人的感想です。

でもこういうフィールドコードの方がいい人もいるだろうからね、初期値じゃないだけマシですね。

ちなみに、弁当メニューはドロップダウンで全部埋めてくれてました。 こういう選択肢がいくつかあるものを作ってくれるのは結構楽で良いです。

多分箇条書きでこういうメニューがあるよ、って指示を出すとそれで作ってくれそうな気がします。

せっかくなので試してみました。めんどくさくなったので5種類ですw

ポチッとな。

そんな謝らなくてもいいんですよ!?私が指示してなかっただけですから!! とAIに対して大変申し訳ない気持ちになりつつ、新しい設定でフォームに反映ボタンを押してみます。

ちなみに、前の設定はまだアプリ登録せずにフォーム設定画面のままです。

ちゃんと新しい設定で上書きしてくれるのかな…?

お、ちゃんと新しいものに変わっています! (ただ、金額のところ謎の文字化けがwなんだろこれww)

メニューもちゃんと反映されました。

ではこれでGOしてみましょう!「アプリを公開」ボタンを押してみます。

出来上がったので、試しにレコード追加画面から入力してみます。

(画像撮りづらかったので、フィールドの位置を初期状態から調整しました。)

追加画面の初期状態がこれです。

これに当日の注文を想定して入力してみるのですが…

  • 注文者のところ、毎回自分のユーザー選択するのめんどくさい!
  • 注文日は当日の日付が自動で入るけど、配達希望日を毎回入力するのめんどくさい!
  • メニューを選んでも金額が出てこない!(連携されてない)
  • 注文ステータス、毎回発注担当者がポチポチ更新するの??めんどくさい!
  • 発注担当者もいちいち入れないといけない。こんなの毎回同じ人だろ!
  • 発注日時は、発注者が毎回入力するの?まじ?
  • 配達予定時刻をここに持っておく必要性がわからん

とまぁ、一回入れてみただけで結構不便なところが気になりましたw

でも、一回作ってみたからこそ、上記の問題点に気づくわけで。 kintoneって、いきなり100点のアプリって出せないものでして、作って試して、運用してみんなの声を聞いてまた直して、、、の繰り返しなんですよね。

私が2番目に好きなkintone SIGNPOST「0-02 素早く繰り返す」なのです! (ちなみに1番好きなのは「0-00 kintoneはkintone」)

なので、アプリ作成のところで、どうやったらいいんだ〜わからん〜〜〜で止まるくらいなら、AIと相談しながらとりあえず作ってみて、まずいところを直してまた試して、と進めることが重要なのかなと思います!

なんなら、さっきの不満点をそのままAIに言ってみたらどうなるんだろう…w

と思ったけど、これ、アプリの修正には使えないんですね… アプリの新規作成時だけの機能のようです。ブラッシュアップの壁打ち相談と修正内容提案にも使えたら良かったんだけどな〜。(←後述しますが、修正にも使えました)

もう一回同じ指示で作ってみて、アプリ作成の手前でさっきの不満を言ったらいいのかな。

同じ質問でこんだけ回答内容に違いが出るのも非常にAIっぽいw まぁ気にせずやってみます。

なんか微妙に違う結果になりましたw 必ず同じ結果が返ってこないところに非常にAIらしさを感じますね。

一旦アプリを作ってみて、レコード追加してみて同じ感想が出るか一応確認してきます。

(確認中)

やっぱりめんどくせぇ!!!

というわけで文句言ってきます。若干フィールド内容が違うので、該当するところだけ突っ込んできます。

発注者関連のフィールドがごっそりなかったので指摘は2つだけでした。 でもこれ、アプリ公開済みだけど、今更反映できるんだろうか? とりあえずダメもとで押してみます。

どうやら、アプリ設定画面(フォーム設定画面)だとちゃんと反映されるっぽいです! 反映を確認して「アプリを更新」ボタンを押してみます。

すると、ちゃんと注文者のところに初期値ログインユーザーが指定された状態となりました。

メニューのところに値段も増えたんですけど、、、選んでも金額の方には何も反映されませんでした。計算フィールドを使えって指示したらいいのかな…いやでもそこまで指示するのは負けた気がする。AIに計算フィールドを使うことに気づかせたい笑

そこは700円と表示して欲しいところ(ただの数値フィールドだったw)

頼んでみたんですが、しっかり「開発中です!」と回答が返ってきました。 計算フィールドや文字列1行の自動計算は今後に期待ですね。

というわけで代替案をいただいたのですが、どうせなら、計算フィールドを使ったらできると思うよ〜自分で設定してみてね、みたいな返しをしてもらいたかったです。むむむ。

まとめ

なんか思いつくままズルッとやってみたのですが、アプリ作成AIは結構まだまだ発展途上な印象を受けました。 でも、初めての人の壁打ちには良いのかな〜と思いました。特に、何か書いた後に向こうから返ってくる追加質問は、アプリを作るなら事前に考えておいた方が良さそうなものだったりするので、AIに聞くことで新しい発見があるかもしれません⭐️

今回、色々わがままを言ってみたけど思うように行きませんでしたが、その辺りの制限事項はしっかりヘルプに書いてありますので、「あれ?思ったのと違うな?」と感じられた方はヘルプページをご確認いただくと良いと思います!

(計算式ダメとか、ルックアップ提案してくれないとか、フィールド位置を調整してねとか、その辺りはちゃんと書いてた)

簡単なアプリだとささっと作ってくれるこの機能は結構楽チンかもです。 ぜひぜひ、みなさまもお手元で試してみてくださいね〜

投稿者プロフィール

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ほり
kintoneが好き過ぎる、自称帳票まにあ。
テクニカルサポートチーム所属。
「仕事をITでたのしく」をモットーに岡山県倉敷市から完全リモートワークしております!