2023年★2月もkintoneアップデートをチェックします

こんにちは!マーケティンググループのゆめぴです。2月もkintoneのアップデートをチェックしていこうと思います(^^)/

今回はIT初心者目線だけでなく、解説もありますのでぜひ最後までご覧くださいね。

今月のアップデートのうち一つは、以前より告知のあった「アプリ設定の各種画面の変更」です!様々な画面が変わってるので、早速見てみましょう★

1.現行デザインへの移行と画面パーツ・レイアウトの共通化を実施

詳細:https://kintone.cybozu.co.jp/update/main/2023-02.html#point1

アプリ設定内の設定タブからリンクされている各画面(全対象画面一覧は「対象画面」を参照)のデザインが、現行のデザインへ移行されました。また、現行デザインへの移行と同時に、画面パーツやレイアウトの共通化や省スペース化など、追加の変更を実施しています。これらの変更により、アプリの利用から設定変更までに渡っての見た目や操作方法の差異を減らし、アプリの設定変更に踏み出すハードルを下げ、より身近な存在とするとともに、設定の操作方法の学習しやすさの改善を試みています。

このように説明があります。

アプリ設定の設定タブ内の、各画面のデザインが現行のデザインに移行となり、アプリ設定の見た目がわかりやすくなりました!ということですね(‘ω’)

今までは新旧のデザインが混ざっていたので、保存ボタンや作成ボタンなどが画面によって違っていました。そのため、操作する際に少し迷うことがあったのではないでしょうか。(私はありました…)

全て同じデザインになることで、迷うことなく操作できるようになります!

移行した画面はこちらです。(上記URL内より)

この中から大きく変わった画面や便利になった画面を(IT初心者の独断と偏見で)ピックアップして、変更前後を見比べてみようと思います〜!

「プロセス管理」の設定画面

全体的にデザインが変更になっています。特に、「保存」「キャンセル」ボタンが画面左上から右下に変更になりました!

アップデート前

画面をスクロールしても、右下に「保存」「キャンセル」ボタンが常に表示されます!設定後、画面を一番上にスクロールすることなく保存できるのが嬉しいです(^^)/

アップデート後

プロセス管理だけでなく他の設定画面でもこのようになっていますので、ご確認くださいね★

「アプリの条件通知」の設定画面

こちらでは、「ユーザーを追加」のデザインが、「ユーザー選択フィールド」など他のユーザー選択画面と同様のデザインになりました。

アップデート前

同じデザインだと、操作で迷ってしまうことがなくなりますね!

アップデート後

「ユーザーを追加」以外の箇所も全体的にデザインが変わって通常のレコード編集画面などと同様のデザインなので、とっつきやすくなったように感じます(‘ω’)

「アクション」の設定画面

こちらは「作成」ボタンの変更を見ていきます。アップデート前は設定内容から離れた上部にあって、どこから作成するのか少し迷うことがあったのではないでしょうか。

アップデート前

アップデート後は、設定内容のすぐ下にボタンがあるので、作成する際に迷うことなく操作できるようになりました!

アップデート後

作成ボタンを押した後のデザインも変更になっているので、そちらもご覧くださいね★

解説

ここで突然の金春の登場です!このデザイン変更の本質について解説。

僕はサイボウズの中の人ではないので大幅に想像を含みますが大きく間違ってはいないはずです。

kintoneは2011年にリリースされてから、一般のユーザーが使う画面での大規模なデザインの変更が2016年に行われました。しかし、その後もアプリ設定の画面は一部が旧デザインのまま残されていました。

今回のアップデートでほとんどすべての画面が新デザインに準拠したものに代わり、見た目や操作感が統一されます。

kintoneをお使いのみなさんから見える変更はこのような内容になりますが、この変更には技術的側面があります。

Webの世界は非常に進歩が早く、Webシステムの画面を作るための技術も日々新しい効率化されたものが登場しています。システムは当然のことながら開発段階での技術を採用して開発されるわけですが、ある意味リリースした瞬間から陳腐化がはじまります。これを技術的負債と呼んだりします。kintoneも2011年にリリースされてからこの技術的負債が蓄積してきていると考えられます。

最近行われている一連のアプリ管理画面の変更には、この技術的負債を解消して、現在の技術で画面を作り直す作業が含まれています。そして、なぜ多くのユーザーが使う通常のkintoneの画面ではなく、アプリ管理の画面から行われているかというと、とても大きくなったkintoneエコシステムが影響していると想像しています。

kintoneには数百種類のプラグインや連携サービスが外部の企業や個人からリリースされています。これらのものの中にはkintoneの画面の構造に強く依存しているものがあります。画面開発をする上での技術的負債を解消するということは、kintoneの画面を構成する要素を大きく変更することになります。そのため、これらの画面の構造に強く依存しているプラグイン等が動作しなくなることが予想され、そのため、影響が少ないと思われるアプリ管理画面から着手されているのだと想像しています。

実際すでに、一部プラグインではプラグイン設定画面が動作しなくなるなどのトラブルも発生しました。おそらくkintoneのアプリ画面でこの変更が入ると多くのプラグインが動作しなくなると思います。

しかし、kintoneというサービスの発展のためにはこの技術的負債の解消は回避できません。我々も含めてプラグインや連携サービスを提供しているベンダーはこの変更を受け入れ、対応する覚悟が必要です。

当然のことながら、弊社のgusuku Customineは今後この変更がgusuku Customineの機能に影響する場合も速やかに対応していく覚悟です。

2.アクセス権設定の反映処理の変更

詳細:https://kintone.cybozu.co.jp/update/main/2023-02.html#point2

アプリ設定のアクセス権設定の変更を伴うアプリ更新が運用中のアプリに反映される処理が、一括反映方式から順次反映方式に変更され、更新を開始してから完了するまでの動作が変わります。

複雑なアクセス権設定を利用していてかつ、大量のレコードを含むアプリの更新を行う場合に、アプリの更新がより安定して進捗するようになるとともに、kintone全体が高負荷な状態になってしまう問題が大きく改善される見込みです。

このように説明があります。

アプリ設定のアクセス権を含む更新が、今までより負荷の低い状態で行なわれるようになったため、kintone全体が高負荷になりにくくなった、ということですね!

上記リンク内のこちらの図がわかりやすいので、ご覧ください。

また、図の中に記載のあるバナーの変更前後も見てみます。

変更前は、このように「処理中です。」から、そのまま処理が終了します。

アップデート前

アップデート後はこのバナーの後に、「各レコードにアクセス権設定の変更結果を反映中です。」といったバナーが出てくるようになりました!

アップデート後

レコード/フィールドのアクセス権の設定変更がある場合のみ、こちらのバナーが表示されます。

解説

またもや金春の登場です!このアクセス権の設定の仕組みについて解説。

kintoneのアクセス権の設定はレコードのフィールドを使ったり組織やグループで設定、組織の親子関係を利用して権限を継承など多彩な設定ができます。例えばあるレコードがAさんに閲覧権限があるかどうかを判定しようとするとき、それが組織の親子関係を使って設定されているとすると、Aさんの所属組織を確認しさらにその組織の親子関係を確認する必要があります。また、アクセス権の設定は上から順に評価されていきますので、複数の設定がある場合は上から順にこのような確認をしていく必要があります。

これを一覧に複数レコードを表示するというようなタイミングでリアルタイムで行うのは非常に難しく、リアルタイムで処理しようとすると一覧が表示されるまでに数分待つといったことが起きかねません。

そこで、kintoneではアクセス権の設定を反映させるときにアクセス権の展開を行います。つまり、上に書いたような確認を事前に行っておき、あるレコードがAさんに閲覧できるかどうかの答えを保持しておいて、一覧で表示する時などはこの答えを参照することで高速にアクセス権を処理できるようにしているわけです。

これまではこのアクセス権の展開処理をアプリの設定反映時に一気に行っていました。この展開処理は非常に負荷のかかる処理でこれが原因でkintoneの負荷があがったり、アプリ管理者も設定がなかなか反映されないということが起きていました。今回の変更によりこの展開処理が順次行われるようになります。順次行うことによってアプリ設定の反映は(とりあえず)完了するようになります。ただその副作用として、設定したアクセス権が完全に反映されるまでのトータルの時間はおそらくこれまでよりも長くなると思われます。また、順次反映されるため中途半端な状態が見られるようになることが考えられます。そのため、本番運用中でガンガンアクセスがあるようなアプリへのアクセス権の反映には注意が必要になると思われます。

最後に

「1.現行デザインへの移行と画面パーツ・レイアウトの共通化を実施」は、「フロントエンド基盤の刷新」に伴って変更となりました。フロントエンド基盤の刷新とは、フロントエンド(製品画面)を開発する際に利用していた技術基盤を新しい技術基盤へ刷新する開発活動のことです。これを行うことで、kintoneの開発組織の強化、開発活動の効率化、今後の製品改善スピード向上などに寄与することが見込まれているそうです!

詳しくはkintoneのフロントエンド刷新に向けた取り組みに記載されています。

が、IT初心者には難しく、限界を迎えました\(^o^)/

IT初心者目線では、今回画面のデザインが変更になったことで、アプリの設定にとっつきやすくなったように感じます。どこを押したらいいか微妙に迷う…という小さなストレスが減ることで、やりたいことが次々実現できそうです!

これからkintoneをはじめる方や、まだkintone初心者の方!!学習が今までより捗るかもしれません(^^)/

投稿者プロフィール

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ゆめぴ
IT初心者のマーケティンググループ2年生。もともとイベントコンパニオンとしてアールスリーのイベントをお手伝いしたところから入社しました!様々な文章を書くお仕事を中心に担当しています★