kintoneを学生に教えていた時の話

こんにちは。開発者としての職歴より別の職歴のほうが長いよなしろです。

実は、ずっとIT業界…特にインターネットにかかわる業界にはいるのですが、初めはオンプレのサーバーを管理する仕事(といいながら開発をやったりしてた)から始まり、IT系の専門学校でネットワークやサーバー構築、クラウドに関することを教える講師をやったのち、R3に入社しています。

今回は専門学校の時のお話をちょっと書きたいと思います。

gusuku Customineが生まれる遥か昔(2016年頃の話です)、そのIT系専門学校の中で、全学年合同での選択授業を受け持つことになりました。

どういう内容の講義をやるかは講師が自由に決めることができ、過去に僕が担当したもので

  • Excelの講義(プログラミングとかネットワーク系が中心の専門学校なのでオフィスソフトの授業は無い)
  • プレゼンテーション

とかをやっていました。

その選択授業の講義を最後に受け持つ時の内容として、自分も勉強してみたいし、プログラミングが苦手な学生とかでも使えそうなWebツールがあることを知ってほしいなぁ…という理由で、kintone を講義のテーマにしようと思って、kintoneを講義でやることにしました。

kintoneを教える授業

カリキュラム

時間数もそんなにない(週1回3時間ずつの8回だった…かな)のと、全学年合同なのでITのスキルレベルもまちまち(さらに留学生もいたので日本語のレベルもまちまち…)の中、こんなカリキュラムを組んでみました。

  • 開発者アカウントを作る
  • kintoneアプリを作ってみる
  • JavaScriptでカスタマイズしてみる
  • IoT(センサーを繋いだArduinoからkintoneにデータを投げる。進みが早い人向け。)
  • 自分達で課題をみつけて、それをkintoneアプリを作って解決する

当時は教科書として使えそうな書籍も1冊くらいしかなく、教科書をなぞる授業をやっても多分楽しくないと思ったので、 講義内容を全部準備して講義をしました。

対象学生の傾向

この講義自体が新学年が始まってすぐの講義だったのですが、新入生から上級生まで幅広く参加してくれました。

  • 入学したてのITにそこまで強くない学生
  • 留学生(日本語がすこしわかり、ITについてはほとんどわからない)
  • 上級生(プログラミングもわかる。PBLのような講義も受講済)

という傾向です。

講義を進めていってわかったこと

講義を進めていくうちにわかったことがいくつかありました。

「kintoneアプリを作る」ことはみんなできていた

指定された課題に対してkintoneを使ってアプリを作ること自体はどんなスキルレベルの学生でもできていました。

どのフィールドタイプを選んだらいいかとかで悩むことはあっても、どういうフィールドが必要か…とかで悩むことはあまりなかったようでした。

「kintoneでアプリを作る」というスキルの取得は留学生でITのスキルがそこまで高くない学生でもできるくらい、kintoneは容易にアプリ作成ができるプラットフォームであるということがわかりました。

ただし、「JavaScriptでカスタマイズ」になるとやはりプログラミングスキルを持っていない学生は、Cybozu developer network にある「はじめよう kintone API」という記事の内容をおいかけるので精一杯のようでした。

逆にプログラミングスキルがある学生は、いろいろJavaScript APIを叩いて遊んでいる学生もいました。 (当時、学校としてJavaScript推しで、JSの講義もあったので、上級生はJS書ける人もそれなりにいた。)

「自分達で課題をみつけて、それをkintoneアプリを作って解決する」の難しさ

講義の最後の課題(単位取得要件)として、「自分達で課題をみつけて、それをkintoneアプリを使って解決する」というのを出しました。

ここで、新入生がものすごく苦労していました。

何で苦労していたかというと、「自分達で課題をみつける」という点です。 上級生は前年度にPBLの講義を受けていて、課題の見つけるための方法や課題の設定方法を知っていたため、課題を設定し、それをkintoneアプリに落とし込んでササっと提出していました。

一方で新入生は、既に誰かが定義した課題に対してkintoneのアプリはパパっとパソコンを操作して作れるものの、「自分で課題を設定する」という点で苦労していました。

この光景をみていて、 kintoneを導入するのにあたって一番大変なのは「課題を整理したり、設定するところ」なんだな…って気付きました

時は経ち 2020年

時は経って2020年、kintoneアプリのカスタマイズを容易にするためのgusuku Customineというプロダクトにかかわっていて、このことを思い出した時、技術的な部分をkintoneやgusuku Customineというプラットフォームが用意されているのだから、 あとは「課題を整理したり、設定する」というところができれば、業務の改善のトライ&改善を高速で行なうための環境は整っているんだなぁ…と思いました。

是非みなさんもkintone & gusuku Customine で、みなさんの「課題」を改善してもらいたいと思っております。

業務改善も一緒に考えてもらいたい!という方は gusuku boostone もご検討ください!

gusuku Deploit も Customineとあわせて使うと便利ですよ!