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CXとは顧客だけの体験ではない!? ~CX DIVE 2019 AKI参加レポート

2019-11-02

10月25日(金)、虎ノ門フォーラムにて、株式会社PLAID(プレイド)が主催する CX DIVE 2019 AKI というイベントに初めて参加してきました。

今回のテーマは Consummatory(コンサマトリー)

言葉だけ聞くとイメージが湧きにくいのですが、
「行為に目的や手段としての価値を見出すのではなく、行為それ自体を楽しむ
という社会学の用語だそうです。

コンサマトリーの追求が新しい体験やつながりを生み出し、他者へと伝播する。
その連鎖が世界を変える大きな原動力になる。
参加した人が各々のコンサマトリーを追及し、新しいCXを生み出すきっかけとなることを目指す。

要は、主催者・スピーカーから、オーディエンスであるわたしたちが
一方的に「与えられる」ものではなく、
その場にいるみんなが「コンサマトリー」でいられる。
そんなイベントだと解釈しています。

オープニングスピーチでは、PLAID代表の倉橋さんがCX DIVEについて
「事例発表の場はない」という旨のことをおっしゃられていたのが印象的でした。

経験則になってしまいますが、
プロダクト指向のカンファレンスか否かにかかわらず、
事例セッションはタイムテーブルのどこかには組まれているケースが多いです。
一般論としても、参加者は往々にして事例を求める傾向が強いという印象があったので
(わたしは日本国内のイベントしか経験がないのですが、日本人は特に多いと聞きます)
CX DIVEの打ち出し方は、正直意外でした。

そして、テーマを体現するかのような、会場の雰囲気。
入ったとたん、その雰囲気に飲まれ、圧倒されました。
会場はそれぞれの会場が3色に彩られ、異なる雰囲気を醸し出していました。

Keynote Sessionなど、メインの会場となるA会場 Red room

B会場 Blue room

体験型ブースがあるC会場 Green room

C会場 Green room では、体験型ブースを出されている企業さんによるミニセッションも行われていました。

そしてたくさんのプロフェッショナル達によるCXのセッションと、体験ブース。
まさにテーマを体現するかのような**「アトラクション」**でした。

これぞ一番わかりやすいCX?体験型ブース

体験型ブースは、今回過去最多の19ブースも用意されていたようです。

その種類も実にさまざま。
参加者に「体験」してもらうべく五感で感じられるものばかり。

わたしは食べ物ばかりに目がいってしまっていましたが、
他のカンファレンスではあまり見られない、
「食」に関するブースがたくさんありました。

ワインや日本酒のブースも


ワインや日本酒のブースも

そして、その中のとあるブースのコンセプトにまんまと乗ってしまったわたしは、お試しでオーダーすることに。

こちらのベースフード株式会社さんの提供するBASE BREAD(ベースブレッド)です。

SNSで上げると反響があり、周りにも定期購入しているおともだちがけっこういることが判明。

おともだちが1箱余っているということだったので、
ありがたくいただきました!

栄養価が高く、ボリューミー。
それでいて、通常のパンより糖質も抑えられている。

それだけでも健康志向の人や女性には魅力的に映ります。

単価で見ると、通常のパンよりは若干高価ではありますが、
栄養価の高いスーパーフードということを考えると、相場くらいです。
これも**「食べる」というCX**ですね!

ただ食べすぎには要注意です…

テーマを体現するセッション 〜インタラクティブに楽しみ思考する

セッションで語られたのは「事例」ではありませんでした。

CXのプロフェッショナル達の現在に至るまでの紆余曲折・試行錯誤のヒストリーと
彼らが要所要所で何を思い、何を感じて、どう動いてきたか。

それを対談・ディスカッション形式で、熱い思いをぶつけ合っていました。

Keynote Sessionはクラシコムの青木さん・コエドブルワリーの朝霧さんの
対談だったのですが、当日の朝になって対談形式ということを知らされたらしいです。
オーディエンスの人たちを忘れるくらい自分たちも楽しく話をして、
起承転結もなく時間がきて終了。
その中でオーディエンスの人が少しでも気付きを得てくれれば、
というスタンスのもと展開されたセッションでした。

自分たちが好き勝手に話すことが、果たしてオーディエンスが本当に
求めていることなのかということを気にされていましたが、
そんな心配などよそに、こちらサイドは純粋に2人の話に
興味深く聞き入っていました。

セッション中の印象に残ったフレーズの数々

▼クラシコム青木さん

映像制作はそれまで興味もなかったが、
がっつり全工程、現場に居座り、その空気に浸ることで
課題や業界構造がなどが次第に見えてきた。
→ 楽しい。続けていきたいと思うように

楽しいものを持続するためにはビジネス的な
背景をつけないと続けていけない。
→ 作りながら考えていった

今作っているものが待ちきれない・早く世に出したいものにになっているかどうか。
→そうなっていれば、仮に失敗しても反省できる

やってる本人たちがそこまでブチ上がってるものは
**「何か」**にはなるはず。

今はほしいものはすでに世の中に出ている。
微細な差で勝ち負けが決まる。
マスプロダクトでも十分なものが提供されているにもかかわらず、
人はそれだけで満足しなくなってきている。
昔であれば「どっちでもいい」くらいの微々たる差。

やる人間がやりながら没頭して楽しむことが
ビジネスとしてどんな合理性があるのかを考えるようになっている。
→だからこういう(CX DIVEのような)場があるのでは

新規事業をやる時の**「これならイケる」**基準は3つ

  • 現場の熱量がある
  • お客さんの期待値を超えるものになっているかどうか
    - プロトタイプなどを出した時に顧客との温度差があると自己満で終わる
    - 社内だけではなく、顧客やパートナーなど、周りを含めたキャッキャになっているか?
  • budget(予算) >> 収支
    - budgetがあるうちはコンサマトリーにやってOK

愛されることより、自分たちが誰を愛するか、最初の仲間にするかを決めることが大事。

ネスカフェアンバサダーの取り組みはおもしろい。
→誰を支援するかをネスカフェが決めている

初期に誰を愛するかの定義をしっかり決めたブランドのほうが、後に成功しているイメージ。

勇敢に高い目標を立てるのは成功の秘訣。
→これは2人に共通して言えることかも

▼コエドブルワリー朝霧さん
家内制手工業的なものはテクノロジーが発展していくと空洞化していく。
なくなったあとに、またモノづくりをすることになった時、
再評価されていく。

すべてを理詰めで始めるとなると、やることが限られる。

ビール自体に媒体力があると思っている。人と人をつなぐ力がある。
→そこから生まれるネットワークや再編集されることなど

事業としてやっていくとおもしろい。
それが結果的にビールが飲みたいと思ってくれるような
雰囲気や空気作りに寄与できればと思っている。

ビールのコンテンツ力は丁寧に伝えていくと
絶対に良いと思ってくれる人がいる。
→これぞ「コンサマトリー」そのもの。

自分がアルコールに弱いからこそ、
おいしいビールをという気持ちがある。

人は一度だめだと思ったものを認めるのは難しい
モンドセレクションのように、第三者からの評価をもらうことで
それまでの印象を徐々に変えていった。

事業って属人的。

好きなことを追求する、いいと思っている時のパワーはすごい。

現代は選択の時代。

CX DIVEから何を思うか

CXを考えた時、言葉通り、
いかに顧客によりよい体験をしてもらうか、
という部分のみに目が向きがちではありますが
それ以前に、プロダクト・サービスを提供する自分たち自身が
そのプロダクト・サービスのことが心から好きで、
楽しんで作ることができていることが大前提にあるものだと感じました。

今回のテーマこそ、CXの真髄なのではないかなと。

そうしないと、いくら良いものだと豪語しても、
その言葉は、中身のない、空っぽの言葉になってしまいます。
中身のない、空っぽの言葉を並べても、顧客には響きません。

プロダクト・サービスを提供しているみなさんは、
自分たちの作るものが好きですか?
心から自信を持って、顧客にオススメ出来ますか?

もし少しでも迷いを感じる人がいたら、きっともっと
ブラッシュアップできる余地があるのかもしれません。

今一度、自分たちのプロダクトやサービスを見直す
きっかけを与えてくれるようなカンファレンスでした。

まだ参加されたことがない人は、
一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

以後よもやま話

今更気づいたこと

今回わたしはブロガー/実況枠でエントリーしていたのですが、
なんとブロガー/実況枠には電源付きの席があった模様。

なぜかこんな大事な時に限って残パケット量がこころもとなく、
スマホテザリングで頑張っていたので、バッテリーの減りが早い。

セッション中、PC&スマホバッテリーの消費とギリギリのところで戦っていました。

しかし新幹線の時間と悪天候により、到着したのがオープニングギリギリだったため、おそらく朝イチは、ブロガー専用席はすでに埋まっていたのですよね…

当日のチェックイン方法

イベントのチェックイン方法として、昨今主流なのはQRコードかなと思うのですが、CX DIVE 2019 AKIで積極的にPRしていたのは、顔の認証だけでチェックインできるEventRegistが提供している KAOPASS でした。

NEC提供の「NeoFace Cloud」との連携により、イベント参加前にプロフィール写真を登録しておくことで、イベント当日は、専用タブレットに顔を認識、本人のプロフィール写真と照合し、認証させるだけで手軽にチェックインができるようになるというものです。

これもひとつのCXだと思うのですが、
わたしはそんな体験を惜しくも逃してしまう結果となりました。

顔認証を許容できない自分

あえて問いたい。顔認証に対して、みなさんは抵抗はないですか?
メイクしていても、すっぴんでも、問題なく認証されるという話の顔認証ですが、

致命傷になったのは
「わたし自身のプロフィール写真が手元にない」
ということでした。

え?どういうこと?
と思われるかもしれません。

わたしの手元にあるのは、イベントなどでコスプレをしている時の写真のみ。

素の自分の写真で手元に持っているものが皆無だったのです。

更に畳み掛けるように自分の中に芽生える
「素の自分のプロフィール画像なんて地味でおもしろくない」
という感情。

アイデンティティ・個性を重んじる自分にとって、
プロフィール写真ひとつとっても、素の自分の写真を登録することに
恐ろしく抵抗があったのです。

結局登録したところで誰が見るわけでもない画像であるにもかかわらず、です

更に、自撮りが大嫌いということもあいまって、結局素の自分の写真を撮らないまま、当日受付時から準備されていたCXという体験のひとつを、自分の完全なるエゴで見事にスルーしてしまいました。

みなさん…顔認証、許容できますか?

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