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こんにちは!システム開発グループのけいんです♪
突然ですが、kintoneのコメント欄って皆さん活用されてますか?
私たちのシステム開発グループには、これまでシステムを導入せず「Excel+メール」で業務を回しているお客さまから、kintone導入のご相談を多くいただきます。その中でも異なる部署間で行う社内業務フローの中で、Excelで作成されたファイルをメールでのやりとりが組み込まれている案件はよく見かけます。
Excel業務をkintone化することが多いSI案件ですが、メール業務の置き換えとしてご紹介するのが、コメント欄の活用です。
レコードという“データ(文脈)”に、やり取りという“コミュニケーション(意思疎通・合意・証跡化)”をそのまま重ねられるのがkintoneコメント欄の最大の魅力だと感じています。
本記事では、その魅力と現場で効く使い方を、固くなりすぎない温度感でコンパクトにご紹介します。
まずはコメント欄活用のメリットから。
手間ゼロで「文脈つきの会話」が残る
チャットやメールは話題の流れが散らばりがち。コメント欄は対象レコードにぶら下がるので、背景や添付、数値の変遷を見ながら短い一言を書くだけで意思疎通が完了します。別ツールに転記する必要がなく、後から見ても「なぜそう決めたか」が自然に追えます。
通知で“気づき”を担保できる
@メンション(宛先指定)を使えば、相手に確実に届く導線をつくれます。アプリ側の条件通知と組み合わせれば、担当個人にはピンポイント、チームには広くという出し分けが容易。結果として「言った/聞いてない」の摩擦が減り、対応の初動が速くなります。
軽量な承認・依頼に強い
正式ワークフローほど大げさにしたくないケースは多いはず。コメントで結論→理由→次アクションを短く書き、承認者を@で指名すれば、それだけで小さな意思決定が前へ進みます。履歴はレコードに残るため、口頭確認よりも後腐れがありません。
証跡・監査対応に直結
インシデントや顧客連絡のタイムラインをコメントで刻めば、“いつ誰が何をしたか”の時系列が自動で残ります。別システムのログを寄せ集めるよりも早く、説明責任に耐える記録を作れます。
権限設計と相性が良い
kintoneの閲覧権限と連動するため、見える人だけが見える。機微情報を扱う現場でも、余計な共有リンクやフォルダ権限調整を増やさずに運用できます。コメントの拡散範囲をコントロールしやすいのは安心材料です。
習慣化しやすい(テンプレ化が簡単)
コメントは“短文でOK”。「【お願い】」「【決定】」「【共有】」などのタグと、期日・担当・リンクの型だけ決めれば、すぐチームに広がります。長文資料を強要しないので、書くハードルが圧倒的に低いのもメリット。
さてここまでは基本的なコメント機能の活用方法とメリットについてまとめましたが、
ここからは一歩進んだ活用術についてご紹介します。
カスタマインでの投稿自動化でさらに便利に
コメント欄の真価は、手動×自動を繋げたときにさらに上がります。
gusuku Customine には以下のコメント投稿機能が実装されています。
- カスタマイズのやること①「現在のレコードにコメントを投稿する」
- カスタマイズのやること②「レコードを指定してコメントを投稿する」
- Job Runnerのやること「レコードを指定してコメントを投稿する」
これらは用途に応じて大きく分けて2通りあります。
①画面から“人の名義”で投下(カスタマイズのやること)
- 何ができる:任意のアプリ+レコード番号を指定して、ログインユーザー名義でコメント投稿。
- 強み:担当者ボタンや「完了時に次担当へ合図」など、人の動きに合わせた即時連携が作れる。
- コツ:宛先(@)の種類(ユーザー/グループ/組織)を混在させない、宛先タイプを設定と揃える、対象レコードの権限を満たす――この3点だけ押さえれば安定します。
②サーバーから“システム名義”で投下(Job Runnerのやること)
- 何ができる:定期実行やWebhook条件で、管理者(システム)名義のコメントを自動で投下。
- 強み:締切リマインド、エスカレーション、夜間の一括連絡など抜け漏れを機械で塞ぐ運用に最適。
- コツ:対象アプリのAPIトークン管理、宛先種別の統一、メンションの付与ルールを最初に設計しておくと運用がブレません。
それぞれの特徴と違い制限事項については以下を参考にして下さい。
③カスタマイン コメント投稿機能 比較表

具体的な“メリット駆動”ユースケース
- 依頼の見逃しゼロ:依頼テンプレ(結論・期限・添付・@担当)をコメントで固定。カスタマインアクションで関連レコードにも同時コメントすれば、関係者の認知が揃います。
- 締切ドリブン:Job Runnerで月末18時に未完了レコードへグループ宛メンション付きコメントを一括投下。人手に依存しない“最後のひと押し”を自動化。
- 決定の即時共有:決定コメントを起点に、カスタマインで別アプリの総括レコードへ転記コメント。現場は短文、管理は俯瞰、の両立が可能。
- インシデントの可視化:状態が「要対応」になった瞬間に、担当と責任者を@してタイムライン開始。復旧時の総括コメントまで一続きで残るので、後追いが簡単。
まとめ:コメント欄は“現場を前に進める装置”
kintoneのコメント欄は、最小の入力で最大の効果を出せる接点です。
- レコード文脈に乗るから、説明コストが低い。
- 通知で確実に届くから、初動が速い。
- 履歴が残るから、証跡と説明責任に強い。
- カスタマインと組み合わせれば、人の意思決定とシステムの自動化が自然につながる。
「まずは届かせる」「次に動かす」。この順番で設計すれば、余計な資料作成や転記を増やすことなく、チームのスループットを底上げできます。大掛かりな仕組みより、短いコメント×確実な通知×必要十分な自動化が現場を強くします。
今日から、ひとつのレコードにひとつの合図――それだけで仕事は前へ進みます。
kintoneのコメント機能、どんどん活用していきましょう!!
投稿者プロフィール

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kintone歴8年ユーザーからのジョブチェンジ。
サッカー日本代表と最近では湘南ベルマーレをこよなく愛してます♪
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