kintone AIラボを使ってみよう!〜AI検索編〜

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こんにちは。サポートチームのほり🐰です。

kintone AIラボはご存知でしょうか?

2025年4月から提供開始された機能になります。

2025年4月のアップデート情報

https://kintone.cybozu.co.jp/update/main/2025-04.html

kintone AIラボについて

https://kintone.cybozu.co.jp/feature/kintone-ai-labo.html

ちなみに、アップデート情報内の説明を見ますと

開発中のAI機能をご利用いただける「kintone AIラボ」の提供を開始します。

とあるので、あくまでも”開発中”の機能ということは頭に入れておいた方が良いかと思います。
(正式サービスじゃないので、割り切って使うのが良さそうかな⭐️)

ちなみに、これが使えるのはスタンダードコース、ワイドコース、チーム応援ライセンスに加入しているkintone環境のみです。

1ヶ月のお試しプランや開発者ライセンス、ライトコースは対象外ですので要注意です。

※kintone AIラボは、kintoneの下記いずれかをご契約中のお客様がご利用いただけます。
・スタンダードコース(アカデミック・ガバメントライセンス、チーム応援ライセンスを含む)
・ワイドコース
ライトコースをご契約中のお客様、または、試用中のお客様はご利用いただけません。

さらにさらに、追加でこういう場合も使用はできないので要注意です〜。

ただし、上記をご契約中のお客様でも「組織間のアクセス権」を禁止しているドメインではご利用いただけません。

このブログを執筆中の2025年9月中旬では、以下の機能が用意されております。

9月14日のメンテナンスアップデートでさらに次の機能も追加されました。

ただ今回は、この2つの紹介は省かせていただきますね(>人<;)

ほり

という予定だったのですが、
検索AIだけでなかなかのボリュームになったので今回は検索AIの導入部だけで終わろうと思います。笑

kintone AIラボ:検索AI

公式の説明ではこのようにいわれています。

kintoneの「検索AI」は、質問に対しkintoneのアプリに登録された
データからAIが適切な回答を生成する機能です。
kintoneに蓄積されたデータの活用を支援します。

ここから類推される動きとしては、kintoneに登録されているデータを元に、AIがいい感じに情報取ってきて回答しますよ〜って感じなんですけども。

今の基本機能でも全体検索やアプリ内検索はできるのですが、あくまでも「キーワード検索」となりまして、少しでもkintoneと登録ワードが違っていたり、kintoneあるあるな検索に引っかからないケースになっていると、登録されていても検索にかからない、という事象がありました。

とはいえ、検索AIが「高機能な曖昧検索」なのか?というと、答えはNOではないかと思っております。

というのも、こちらのページの回答生成の仕組みと利用されるデータソースを見てみますとこのように書いてあります。

(1) ユーザーが、検索AIに質問や指示を送信する
(2) 検索AIが、送信された質問内容から検索キーワードを生成する
(3) 検索AIが、データソースに指定したアプリ内から検索キーワードを検索する
(4) 検索AIが、関連度の高い上位5件までのレコードをもとに回答を生成する

なんというか…

”検索”という名前はついておりますが、やってくれるのは
AIが質問から判断してそれに近いレコードを探して、結果を要約して回答を作る
みたいなイメージなのかなぁと思っています。

だから、たとえば

「ほり株式会社」「堀株式会社」「株式会社HORI」
この3つのレコードを1つの「ほり会社」というキーワードで引っ張ってきてね

みたいな使い方には向いていないのではないかと思っております。

試しに使ってみよう

というわけで確かめてみます。

まずは、kintone AIラボの利用を開始しましょう。

実はヘルプも結構充実してるので、公式のやり方をしっかり見たいんだ!っていう人はヘルプを見てみてね。(ここでは抜粋して紹介しますし、UIも変わるかもなので)

kintoneを開いて、右上の歯車から「kintone AI管理」をクリックします。

kintone AI管理ページを設定できるのはkintoneシステム管理者のみです。

「kintone AIを有効にする」にチェックをつけて、
今回はさらに「検索AI」の「利用する」にもチェックをつけます。

(ここで一旦設定保存しておいても良いかもしれないネ)

「検索AI」の下にある「設定」を押して設定していきます。(そろそろ細かく書くの大変になったので省略)

ほり

アプリ名同じのがたくさんある時あるよね。(営業支援パックとかね)

そのせいでどのアプリがAI適用したいアプリなのかわからず困る時あるよね。

そんな時は、右端の「開く」を押すとアプリが開くのでそこでどのアプリなのかが確認できるよ。

顧客名の検索をしたいからソースに使うフィールド選択も「顧客名」にします。
システムプロンプトは適当に考えてみます。

ぼやき

そもそもこのプロンプトっていうのが難しいんですけどね。
これがAI利用の肝なんだけど、うまく使うための説明がむずい。
色々試してみているけど、会心の一撃を放てた試しがない(;ω;)

ポイントはここに書いてありますけどね。むずいよね。
偉そうにブログ書いてみたりしてますけど、まだまだ試行錯誤中ということを頭に置いてうっすらとした目で見てもらえるとありがたいです。_:(´ཀ`」 ∠):

プロンプトボタンっていうのは、ボタン一発でよくある検索内容を呼び出せるボタンを作れるみたいです。
ここは一旦なにも設定せずにいきます。

設置場所は、「データソースに使用するアプリの画面にのみ設置する」とします。
kintone全体の内容を検索したり、どこからでも同じ内容を検索したりしたい時には「すべての画面に設置する」がいいのかな。ここもまだ手探り。

アクセス権は、「すべてのユーザー」とします。

そもそも、検索AIは、kintoneのアクセス権もちゃんと踏まえた上で検索してくれます。(見えちゃ困るものなのに、AIから参照されて表示さちゃう事故は起きない)

利用者のアクセス権設定も考慮されるため、その利用者が閲覧可能なデータのみをもとに回答させることができます。

ここのアクセス権っていうのは、ここで設定した検索AIの機能を誰が使えるのか?という権限になります。

設定が終わったら「保存」を押して保存しておきましょう。

いざ実践!

このようなレコードを用意しておきまして。

早速AIに質問してみます。

送信ボタンをポチッとな。

ぐぬぬ・・・。
きっと質問の仕方が悪かったのでしょう。(プロンプトも良かったのか怪しい)

質問を変えてみます。

ポチッとな。

検索結果が返ってきました!
でもこれだと、結局ひらがなの「ほり」に反応しただけで、曖昧検索されたわけではないですね。

質問を変えてみます。

ポチッとな。

うーん、やっぱり3つの会社名を拾ってきてはくれませんね。

これはね、kintone AIの機能が足りてないというよりは、特徴を捉えて使えてないって思った方が良さそうです。
だってさ、この聞き方だと確かにこの回答になってもおかしくないよなって思いますもの。
プロンプトにその辺りしっかり説明すると曖昧検索してくれるのかもだけど、今のところまだうまくできてません。試行錯誤中。

ちなみに、参考情報のところのはリンクになってて、ここをクリックすると参考元のレコードが表示されます!

思いついて違う質問もしてみたんだけど。

いい感じじゃん!って思ったけど有限会社亀山と株式会社中川工業って全然関係ない・・・
どこから持ってきたんだろうなぁ。
でも3つの会社を引っ張ってきてくれたから、これはこれで使えそうな気はしますね。

個人的要注意ポイント

とにかく前述もしたここのページ(回答生成の仕組みと利用されるデータソース)に詳しく書いてあるんだけども、

検索AIが、関連度の高い上位5件までのレコードをもとに回答を生成する

ということなので、たくさんのレコードの内容を掛け合わせて答えを導き出さないといけないものには向いておりません

あと、検索AIの回答が5つしかないからといって、他に参考になるものがないわけではない、ということも要注意。

あくまでも、関連度の高い(しかもAI的に考える関連度高さ)順に5つのレコードだけをみて回答してますからね。プロンプトに指定してAIにその辺りも説明させながら回答させると良いのかもしれませんが。

あと、検索対象となるフィールド種別も決まっています。
それ以外のフィールドはそもそも検索対象とすることができないので注意です。

※基本文字列系だけ

  • [文字列(1行)]
  • [文字列(複数行)]
  • [リッチエディター]
  • [リンク]
  • [ルックアップ]
    [コピー元のフィールド]に指定したフィールドが[文字列(1行)]または[リンク]の場合です。
  • [添付ファイル]

日付フィールドなど日付系のフィールドは選べないので、たとえば

「今日から3年以内に更新したレコードを探して」

みたいなお願いはできないということです。
(日付を文字列に変換してどうにかこうにか・・・むむむ)

意外なところで言うと、添付ファイル内のファイルも検索対象となる点。
kintoneのレコードになってなくても、たとえば社内規定のPDFファイルとかを保存しておいてそれをソースにすることもできます。

ただ、無限にファイルを漁れるわけでもないので、そこも要注意ですね。

[添付ファイル]が、回答生成で参照される場合、次のように処理されます。

  • 1つの[添付ファイル]フィールドあたり、合計約10,000文字程度の内容が参照されます。
  • 1つの[添付ファイル]フィールドに複数のファイルが添付されている場合、ファイルの並び順に従って、先頭のファイルから順に文字数がカウントされます。
  • ファイル名は参照されません。

まとめ

結局導入部だけでこんだけかかってしまいました・・・
自分が一番気になっていたポイント「高度な曖昧検索に使えるのか?」をまずは試してみて、見事空振りしたわけですが、多分、もっと適した使い方があると思います。っていうかあります。

まだ試行錯誤途中ですし、有効活用の方法も模索中なので、また気が向いたら続編を書こうかなと思います。

ぜひぜひ、みなさまもkintone AIラボ使ってみてくださいね〜

投稿者プロフィール

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ほり
kintoneが好き過ぎる、自称帳票まにあ。
テクニカルサポートチーム所属。
「仕事をITでたのしく」をモットーに岡山県倉敷市から完全リモートワークしております!