kintone(キントーン)のフィールドタイプ別解説「ユーザー選択」「グループ選択」「組織選択」

kintoneの「ユーザー選択」フィールドは、使用しているkintoneの中のユーザーを指定して登録することができます。

また、「組織選択」フィールドは、使用しているkintoneの中で管理者が登録している「組織」を指定して登録することができます。

「グループ選択」フィールドも同様に管理者が登録している「グループ」を指定して登録することができます。

ユーザー選択・組織選択・グループ選択でできること・注意点

ユーザー選択・組織選択・グループ選択の各フィールドでできること

ユーザー選択・組織選択・グループ選択の各フィールドでできることは、ユーザー・組織・グループを指定することです。

ユーザー選択のフィールドだと、見積管理アプリや営業管理アプリなどを作った時に「営業担当者」「営業担当上長」などをセットする時に使えます。

セットしてからどう活用するのかというと…

  • 一覧で絞り込む 
  • アクセス権を設定して、フィールドに設定されているユーザーや、組織・グループのメンバーしか閲覧・編集ができないようにする

といったような方法で使います。

注意点

ユーザー選択フィールドの設定で「選択肢を指定する」を使用すると、一覧での絞り込み時に「ログインユーザー」が選択できなくなります。ログインしているユーザーを識別して一覧を絞り込みしたいフィールドには使用しないようにしましょう。

cybozu.comにおける、組織とグループは別物なので、どちらを使っているか間違わないようにしましょう。

ユーザー選択・組織選択・グループ選択の各フィールドの設定画面

ユーザー選択フィールドの設定内容は下記の通りです。

ユーザー選択フィールドの設定画面
ユーザー選択フィールドの設定画面

「選択肢を指定する」にチェックを入れると、ユーザーの選択画面が表示されます。 ここで選択したユーザーのみが、kintoneアプリ上のユーザー選択フィールドで選択可能になります。

ユーザー選択_選択肢を指定する.png
「選択肢を指定する」で「よなしろ」と「アプリ管理者」を指定すると…
担当者は設定画面で選択したユーザーのみが選択できるようになる
選択肢を指定していない場合は、ユーザー選択の枠が表示される

「初期値」はレコードの追加画面で最初から選択されているユーザーになります。

組織選択とグループ選択のフィールドの設定画面も確認します。

組織選択の設定画面.png
組織選択の設定画面
グループ選択の設定画面.png
グループ選択の設定画面

どちらともユーザー選択とほぼ同じなので説明を省略します。

実際の使用例

一覧で、担当者が自分になっているレコードのみを表示する

一覧で、担当者フィールドに、ブラウザでkintoneにアクセスしている人のレコードだけが表示される一覧を作る時には、 kintoneアプリの設定画面の「一覧」タブをクリックします。

「+」ボタンを押して追加するか、絞り込みたい既存の一覧の「編集」をクリックします。

下のほうにある「絞り込み」で条件はユーザー選択のフィールドを選びます(スクリーンショットの例だと「担当者」になっています)。

「次のいずれかを含む」で右側のフィールドの、画像の赤枠のアイコンをクリックするとユーザー選択の画面が表示されます。

そこの「その他」タブで、左側の「ログインユーザー」をクリックして右側の「ログインユーザー」をクリック、青く選択された状態で「追加」ボタンをクリックします。

フィルタリング条件

あとは、保存ボタンをクリックして、「アプリの更新」を行なうと、ログインしているユーザーが担当者のレコードのみが表示されるようになります。

ログインユーザーで絞り込みする前
ログインユーザーで絞り込みした結果。「よなしろ」というユーザーでログイン

フィールドに指定してあるグループ・組織のメンバーだけ特定のフィールドの編集できるようにする

設置したグループフィールドや組織フィールドに設定したグループ・組織のメンバーの時だけ、特定のフィールドを制御できるようにするという設定をすることができます。

まず、kintoneアプリの設定画面の「設定」タブ、真ん中の「アクセス権」の「フィールド」を選択します。

条件を下図のように設定すると、「組織選択」というフィールドに設定されている組織のメンバーだけが、お客様名を変更できる、というようなことができます。

お客様名を制御.png

この方法を使って、担当部署以外はフィールドを操作できないようにする、ということができるようになります。下図はログインユーザーが「営業部」に所属してるため、お客様名が編集できないようになっています。

制御結果.png
ログインしているユーザーは営業部に所属していて、組織選択で「開発部」を選択しているため、「お客様名」が編集できないようになっている

プロセス管理の作業者として使用する

設置したユーザー選択フィールド・グループ選択フィールド・組織選択フィールドの内容を使用して、プロセス管理の作業者として使用することもできます。

アプリの設定画面の「設定」タブ、左側にある「一般設定」 → 「プロセス管理」を開いて設定することができます。

プロセス設定の画面。処理中の作業者の設定で「フォームのフィールドを追加」から「担当者」を設定する

上図の「処理中」プロセスの作業者の一番下に「担当者」と表示されています。これは、アプリの中にある「担当者」というフィールドの人を「処理中」プロセスの時の作業者に指定している設定です。

「次のユーザー全員」が設定されているので、担当者に設定されている人が複数いる場合は、全員がプロセスを進めないと「完了」になりません。

また、図の例だとユーザー選択フィールドの「担当者」というフィールドを使用していますが、グループ選択フィールド・組織選択フィールドのフィールドを使用した場合は、そのグループ・組織に所属している人が作業者になることができます。