株式会社ドリームラボ様 事例紹介

システムの目的だけでなく、会社の風土や利用開始後の使い勝手までを想像し、最善の方法を提案してくれました

株式会社ドリームラボ
代表取締役社長 児玉 直人 様
広報室 webプランナー 塩崎 隆裕 様 榎元 沙紀 様

株式会社ドリームラボ様は求職者と企業をマッチングするためのシステムをサイボウズ株式会社のkintone とアールスリーのサービス gusuku Customine(以下、カスタマイン)を用いて構築されました。今回は、システム開発に至った経緯、システムの効果、アールスリーの仕事に対する感想、カスタマインの使用感についてうかがいました。

株式会社ドリームラボ

株式会社ドリームラボ様は、飲食業界向けの求人・転職情報サイト「食バンク」「パティシエント」を自社で運営し、求職者と企業のマッチングサービス(人材紹介)を行っている会社です。「ヒトとシゴトをココロでつなぐ」をモットーに、同社では給料や勤務地、就業時間などの定量的な条件だけではなく、定量化できない情報でのマッチングを重視しています。例えば「将来自分のお店を持ちたい」「こんな料理を作ってお客さんに喜んでもらいたい」といった求職者の夢や目標。お店の雰囲気や従業員の人柄・課題などの企業のビジョン。どちらの話もじっくり聞いて、働く側と雇う側双方の希望を叶えるようなマッチングを目指しています。そんなドリームラボ様が、自社に合うシステムを模索する中でkintoneを選ばれました。今回の導入事例はそんな熱い転職マッチングを目指すストーリーでもあります。

Salesforce から kintone に変更したい

Q:kintoneとカスタマインでシステム構築をされた経緯を教えてください

もともとSalesforceで情報共有システムを作っていたのですが3点改善したいことがありました。1つ目は、Salesforceは1アカウントあたりの月額使用料が高額だったので、必要なアカウント数を契約するためには多くの費用がかかってしまうことです。2つ目は、元SEの私でも気軽に改造できるシステムではなかったために、ちょっとした改善であっても億劫に感じて改修が滞りがちになってしまっていたことです。これを「サクッと手軽に改善できる状態」に変えたいと常々思っていました。3つ目は、Salesforceの画面が「昔ながらのシステムのような堅い雰囲気」という印象を与えてしまい、営業担当者が必要以上に難しく捉えてしまっていたことです。情報の蓄積や活用が思うように進まず、情報共有システムとしてうまく機能させることができていませんでした。

システムの乗り換えにあたり「人材紹介会社専門のシステム」という選択肢もあり検討しましたが、結果として採用には至りませんでした。人材紹介会社専門で作られたシステムというだけあって、給与や待遇などをはじめとした求職者ならではの情報登録や共有に対応できているものもありましたが、定量的なデータの登録や共有には対応しているものの、「求職者の将来の夢」や「企業の体質」などを含めた「ヒトとシゴトをココロでつなぐ」という、当社のマッチングへのこだわりの部分を反映させることが難しかったのです。

一度Salesforceを利用していたことで「自社にとって必要な機能は何か」というのは分かっていたので、それを形にできるプラットフォームがあれば良いと考えている時にkintoneを見つけました。「1アカウントあたりの使用料が安く、気軽にシステムを改善できる仕組みがあり、万人に親しみやすい見た目」だったことからkintoneへの乗り換えを決めました。

kintone導入を担当された塩崎様
kintone導入を担当された塩崎様

ただ、Salesforceで行っていた内容をkintoneでもできるようにしようとするとプログラミングによる開発が必要でした。そこでサイボウズにディベロッパーを数社紹介してもらいました。数あるディベロッパーの中で、アールスリーに決めた理由は3つありました。

1つ目はkintoneにとりわけ詳しく、的確な提案をしてくれたことです。「kintoneの標準機能でできること・できないこと」を踏まえた提案をしてくださったので、やみくもに開発するのではなく、本当に必要な機能を開発していただけたと思っています。
2つ目は、高い理解力があったことです。当社の事情や実際にシステムを使うシーンを理解した上で「当社が本当にやりたいこと」を汲み取り、起こりそうな問題点を想定した開発をご提案いただけました。要求通りのシステムを開発するだけではなく、目的や意図を理解した開発をご提案していただけたので、運用のイメージが湧き、安心して任せられると感じました。3つ目は、プログラミングなしで高度なカスタマイズができる、カスタマインの存在です。利用開始後は社内でkintoneアプリのカスタマイズをしたいと思っていたため、手軽に高度な改修ができるカスタマインはとても魅力的でした。
他社からは「kintoneの純正の機能で構築する案」をアールスリーよりも安い値段で提示されていましたが、Salesforceでしていたことをkintoneの純正の機能でやろうとすると後々のカスタマイズが難しくなることは予測できていました。アールスリーは、カスタマインを使うことによって、純正の機能だけでは難しい部分を補いながら、後々も手軽に改造できるというkintoneのメリットを生かせる提案をしていただけたので、納得の上で決めることができました。

ドリームラボ様のカスタマインの画面

カスタマインは画面の操作だけで、プログラムを書かずにkintoneの標準機能ではできないカスタマイズを行うことができるアールスリー独自のサービス。
カスタマインは画面の操作だけで、プログラムを書かずにkintoneの標準機能ではできないカスタマイズを行うことができるアールスリー独自のサービス
榎元様はkintoneのカスタマイズを担当されておりカスタマインを日常的に利用されています。
榎元様はkintoneのカスタマイズを担当されておりカスタマインを日常的に利用されています

求職者の「将来の夢」や「飲食店の体質」なども登録できるアプリにしたい

Q:開発したシステムについて教えてください

作ったのは7つのkintoneアプリです。企業の基本情報や営業状況を管理するアプリ・求職者の基礎データと転職における希望を管理するアプリ・求職者の選考状況を管理するアプリなどがあります。当社は給与や待遇などの定量的な情報だけではなく「求職者の将来の夢」や「飲食店の体質」などを考慮して応募先をアドバイスすることで、飲食業界全体をもっと良くしていきしたいと考えています。そんな事情も登録・管理できる仕様のアプリを開発しました。

カスタマインで構築した人材紹介に関わる情報共有システム

「なぜその企業に紹介したのか?」など、良いマッチングに必要な情報を記入する項目を設けている
「なぜその企業に紹介したのか?」など、良いマッチングに必要な情報を記入する項目を設けている

登録した求職者や企業のデータを一覧で確認できる画面

登録した求職者や企業のデータを一覧で確認できる画面

Q:開発の様子を教えてください

開発期間は約1ヶ月半でした。まずSalesforceの画面や登録していた機能に関する情報をアールスリーにお渡しし、現状不満に感じている点も伝えました。それをもとにたたき台を作ってもらいました。たたき台は約2週間でできあがり、残りの4週間はより要望に近づけるための調整をしていました。アールスリーの担当者が業務フローやよくある問題に詳しく、たたき台をもとに「こんなことで困っていませんか?」「こんな機能があれば将来便利かと思います」と先回りして質問してくれたので開発がスムーズに進みました。

開発のほとんどはリモートワークで進みました。直接会ってミーティングしたのは2回だけで、その他のやりとりはテレビ会議とkintoneのコメント機能を使って行いましたがとてもスムーズでした。最終的にフルスクラッチさながらの希望通りのシステムが完成しましたが、費用対効果が圧倒的に高かったですね。開発の感想としては、月並みですが良かったと思います!

塩崎様は「月並みですがアールスリーの開発は良かったです!」と感想をくださいました
塩崎様は「月並みですがアールスリーの開発は良かったです!」と感想をくださいました

kintone導入で求職者と企業のマッチングが促進された

Q:kintoneの導入効果を教えてください

社長 児玉様
kintoneが導入されたことによって、社員全体の「情報共有するという意識」が上がりました。今は皆、求職者や飲食店の情報を積極的に発信すること、必要な情報を取りに行くこと、情報をシェアすることに意欲的です。また、システムの設計が良かったのだと思いますが、色々な角度から、細かく情報を蓄積すること・必要な情報を取り出すことができるようになりました。例えば顔写真・求職者のプロフィール・年齢などの基本情報に加えて、選考情報を紐付けることができるなど企業側と連携する情報も細かく設定できています。一つの求職者情報に紐づけて、営業それぞれがどう思っているか?どう活用したいか?といった情報の活用や共有がしやすいのでありがたいですね!

「社員の情報共有と情報活用が進んだ」と社長の児玉様
「社員の情報共有と情報活用が進んだ」と社長の児玉様

塩崎様
kintone導入でこれまでより求職者と企業のマッチングがスムーズになったように思います。当社ではチーム内で求職者に関する情報交換を頻繁に行っています。以前はSalesforceにログインして情報を見に行く前に、LINEやチャットワークで「今こんな募集が来たのですが、いい人いませんか?」というやり取りをしていました。kintoneにしてからは、営業はSalesforceの時よりも頻繁にログインして情報を見に行こうとするようになりましたし、様々な情報をこまめに登録してくれるようになりました。対応履歴が残せるようになったので機会ロスも減らせています。また、kintoneには求職者ごと・案件ごとに「コメントを書き込める機能」がついていて、ここでの情報交換はとても実のあるものになっています。以前と大きく違うのは「情報活用」ができる状態になったと感じられることです。

カスタマインは工数をかなり削減できる

Q:利用開始後のカスタマインの使用感を教えてください

榎元様

私は入社後すぐにkintoneのカスタマイズ担当になりました。それから約2ヶ月が経ち、今ではカスタマインを使い込んでいます。カスタマインは「子ども向けのプログラミング学習アプリ」のような感覚で使えて簡単なので作業工数をかなり削減できています。今ではkintone納品時に比べてアプリや項目もずいぶん増えました。

 C言語などの知識があるもののプログラマー経験はないという榎元様は、「まるでプログラミング学習アプリのよう!」とカスタマインを楽しみながら活用されていました。
C言語などの知識があるもののプログラマー経験はないという榎元様は、「まるでプログラミング学習アプリのよう!」とカスタマインを楽しみながら活用されていました

開発の背景をくんで最善の方法を提案してくれる会社

Q:アールスリーの仕事ぶりはいかがでしたか?

アールスリーの鈴木さん(カスタマインによるシステム構築を担当)にはすごく頑張っていただいたと思います。進捗を細かく報告していただいていたので安心感がありました。アールスリーの和田さん(開発を統括)は当社のビジネスモデルを説明できるほど深く理解していただき、2週間という短期間でたたき台を仕上げてくださいました。そのおかげでシステムの調整に多くの時間を使うことができたことは有難かったですね。

Q:最後にアールスリーとの開発を検討している会社様にメッセージをお願いします

塩崎様
アールスリーは要望の本質をきちんと捉え、適切な開発をしてくれる会社です。表面的に開発を進めるのではなく、裏側にある背景をくんで最善の方法を提案してくれました。開発中も私の人柄や社風をふまえて「こんな提案をすると社内で通りやすいのでは?」「こういう理由でこの仕様にしたほうが便利では?」と、理由も交えて丁寧に説明してくださいました。自社にぴったりの良いシステムを開発したいと思っている方・運用開始後もカスタマイズしながら使いたい方にはアールスリーはおすすめです。

右からドリームラボ榎元様、塩崎様、アールスリー和田・鈴木・林
右からドリームラボ榎元様、塩崎様、アールスリー和田・鈴木・林

貴重なお話しをありがとうございました。
取材2019年2月