公開日:2018-01-22
年末に ”Power BI の標準機能だけで kintone のデータにアクセスできるよ、ただ、500件以上はちょっと困るけど ” という記事を書きました。
今回、500件以上も問題なく取得でき、Power BI で kintoneデータをガンガン使える(しかも無料で) という方法に気がついたので、ご紹介したいと思います。
その方法は こちら
![](https://www.r3it.com/wp-content/uploads/2024/02/5eb3a7e58038fd4a03ee772e_12K86giewpIl8YoGjfZmqgg.png)
「データを取得」で、データソースに「R スクリプト」を選択します。(「R スクリプト」は「すべて」の選択肢を ずーっとスクロールして下がり、一番下から 4つ目にあります)
「R スクリプト」とは何ぞや?
「R言語」の構文でコードを書いて kintone からデータを採ってくることになります。
前回は M言語 で 今回は R言語? という感じですが、 R は最近時々目にされている方も多いかもしれません。Visual Studio 2017 をインストールすると、実はコッソリ入ってしまったりします。
![](https://www.r3it.com/wp-content/uploads/2024/02/5eb3a7e5390f55d66e391d59_1CkOcJf5ZIAv0XCi54ePdrw.png)
そして、 “ R で kintone のデータを取得するパッケージ” を サイボウズの中の人が作って公開しておられたりするのです!!
まずは R をインストールします。こちら から使用している PC の OS に合わせた インストール・プログラムをダウンロードし実行、指示に沿ってインストールします。
私の環境では「R x64 3.4.3」というアイコンが作られるので起動すると、 R の命令を入力する画面が表示されるので
![](https://www.r3it.com/wp-content/uploads/2024/02/5eb3a7e56a6e849a2dee6322_1Au7VygD7rKI0pArpVZJhFA.png)
install.packages(“kntnr”)
と入力して Enter キーを押します。
どのミラーサイトからパッケージをダウンロードするか選ぶよう求められますが、適当に選んで進めます。
![](https://www.r3it.com/wp-content/uploads/2024/02/5eb3a7e56a6e841c3aee6321_16iCWj523e-LY1MXRnAIXjg.png)
パッケージ ‘kntnr’ は無事に展開され、MD5 サムもチェックされました
と表示されたら、一度 RGui を終了させます。
次に OS の環境変数を 3つ設定します。
![](https://www.r3it.com/wp-content/uploads/2024/02/5eb3a7e5ca30b391015622bb_1zETt_PuYyk9NUwEaIwGOIQ.png)
中の人のブログ記事を引用します。
![](https://www.r3it.com/wp-content/uploads/2024/02/5eb3a7e567bd4c12b3ceb855_1cRArLY-kZ0sitZkV0jkAkA.png)
Base64エンコードは、Webブラウザの開発者ツールを開いて
window.btoa(“Administrator:password”);
のように入力すると簡単にエンコードした文字列を得られます。逆に
window.atob(“QWRtaW5pc3RyYXRvcjpwYXNzd29yZA==”)
と入力すると簡単に元のユーザー名、パスワードを得られてしまうので、秘匿しておく必要があります。
また、 R (そして Power BI)からアクセスする kintoneアプリが必要です。今回は以下のような簡単なアプリを用意しました。
![](https://www.r3it.com/wp-content/uploads/2024/02/5eb3a7e58cf2c6bcba11c03d_1H07HeabPTFoT2lJtVdxQiA.png)
RGui を再度起動し、以下の 3行を入力します。
library(kntnr)
dataset <- kntn_records(app = 123)
as.data.frame(dataset)
![](https://www.r3it.com/wp-content/uploads/2024/02/5eb3a7e570be2aca3da93bac_1V4RtQImC4sxYwZMl_3oMpA.png)
すばらしい! kintoneアプリのレコードを取得できました。
R スクリプトの動作確認が出来たので、Power BI から実行します。
Power BI を起動し、「データを取得」で「R スクリプト」を選んで「接続」、「R スクリプト」入力画面が表示されるので以下のように入力して「OK」ボタンを押下します。
![](https://www.r3it.com/wp-content/uploads/2024/02/5eb3a7e58038fdaee6ee772f_1_NFuBihFcLzJTHZ4B6Ri6g.png)
見事に取得できていますね。(今までの苦労は何だったんだ。一体。。)
![](https://www.r3it.com/wp-content/uploads/2024/02/5eb3a7e5390f55c1e4391d5a_1hRffp-xrK_pi1uPnkchyDA.png)
あとは Power BI の操作を頑張りましょう。こんなに簡単に kintone アプリのレコードを扱えるとなると、もう言い訳は出来ません。頑張って習得しなければなりませんね。
![](https://www.r3it.com/wp-content/uploads/2024/02/5eb3a7e5ca30b354635622bc_1GprkNkcHUKldaE8rk7e1qQ.png)
前述のブログ記事から再度引用させていただくと
kntn_records(app = 123, max_records = 400, records_per_request = 200)
のように「max_records」「records_per_request」パラメータを指定することで レコードの取得API を複数回呼び出して 500件以上のレコードを取得することも出来ます。 APIの呼び出し制限回数に注意して上手く活用していきたいですね。
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