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kintoneを活用した業務改善を進めようとするとき、「どのパートナーに相談すればよいのか」で悩まれる方は多いのではないでしょうか。
kintoneは非常に柔軟なサービスです。自社でアプリを作ることもできますし、パートナーに相談しながら進めることもできます。さらに、kintoneを支援するパートナー企業も年々増えてきています。2026年現在では400社を超えているそうです。
選択肢が増えること自体は、とても良いことです。
ただし、選択肢が多くなるほど「自社に合ったパートナーをどう選べばよいのか」がわかりにくくなる、という面もあります。
このコラムでは、kintoneのパートナーを選ぶときに、どのような観点で考えるとよいのかを整理していきます。
パートナー選びは「できることの多さ」だけで決めない
kintoneのパートナーを探すとき、まず目に入りやすいのは「開発できます」「連携できます」「プラグインがあります」「伴走支援できます」といった提供メニューです。
もちろん、できることの多さは大切です。
ただし、kintoneの活用において本当に大切なのは、単に機能を作ることではありません。
自社の業務を理解し、今の課題を整理し、無理のない形で改善を進めていくことです。
たとえば、同じ「案件管理を改善したい」という相談でも、会社によって状況は大きく異なります。
- 営業活動の見える化をしたい
- 見積や受注後の引き継ぎをスムーズにしたい
- Excel管理から脱却したい
- 部署をまたいだ情報共有を進めたい
- 将来的に基幹システムや外部サービスと連携したい
このように、表面的には同じテーマに見えても、実際に解くべき課題はそれぞれ違います。
そのため、パートナーを選ぶときには「何が作れるか」だけでなく、どのように課題を整理してくれるかを見ることが大切です。
最初に見るべきは「業務改善の進め方」
kintoneは、アプリを作って終わりのサービスではありません。
むしろ、アプリを使いながら業務を見直し、少しずつ改善を重ねていくところに大きな価値があります。
そのため、パートナー選びでは次のような点を確認してみることをおすすめします。
まず、自社の業務を丁寧に聞いてくれるかどうかです。
最初から機能説明や画面構成の話ばかりになる場合は、少し注意が必要です。もちろん機能の説明も必要ですが、その前に「どの業務を、なぜ改善したいのか」を整理することが大切です。
次に、いきなり大きな完成形を目指しすぎないかどうかです。
kintoneは小さく始めて、使いながら改善していくことに向いています。最初からすべてを作り込もうとすると、要件定義にも時間がかかりますし、現場にとっても使い始めるハードルが高くなってしまいます。
最後に、作った後の変化に対応できるかどうかです。
業務改善は、最初に決めた通りに進むとは限りません。使い始めてから「この項目も必要だった」「この承認フローは変えた方がよい」と気づくこともあります。そのような変化に対して、柔軟に向き合えるパートナーかどうかは重要です。
評価制度や受賞歴は、何を見ればよいのか
パートナー選びの参考情報として、サイボウズのパートナー評価制度や受賞歴を見ることもできます。
たとえば、CyPN Report(サイパンレポート)は、サイボウズのオフィシャルパートナーを対象に、過去1年間の実績に基づいて評価する制度です。サイボウズは、この制度について「お客さまの最適なパートナー企業や連携サービス選びに役立てていただくこと」を目的としていると説明しています。
このような評価制度は、パートナー企業を選ぶ際のひとつの参考になります。
ただし、ここで注意したいのは、星の数や受賞歴だけを見て決めるのではなく、「その評価が自社の目的に合っているか」を見ることです。
たとえば、kintoneの導入支援やシステム開発を相談したい場合は、インテグレーション領域の実績が参考になります。
また、gusuku Customineのようなkintoneを拡張するサービスを活用したい場合は、エクステンション領域の評価が参考になります。
アールスリーインスティテュートは、CyPN Report 2026において、インテグレーション部門とエクステンション部門の2部門で最高評価の三つ星を獲得しています。これは5年連続の最高評価となります。
また、CYBOZU AWARDにおいても、2026年にはエクステンション部門賞を5年連続で受賞し、個人賞も受賞しています。
これらは、当社がkintoneのSI・業務改善サービスと、gusuku Customineをはじめとしたkintone拡張サービスの両面で、継続的に評価をいただいていることを示すものと言えます。
大規模利用では「組織として支えられるか」も重要
kintoneは、部署単位の小さな業務改善から始められる一方で、全社利用やグループ会社展開など、大規模な活用にも広がっていくサービスです。
最初は数人で使っていたアプリが、やがて数百人、数千人で使う仕組みになることもあります。
そのような場合には、単にアプリを作れるだけではなく、次のような観点も大切になります。
- 権限設計をどう考えるか
- アプリが増えたときの管理をどうするか
- 変更管理やリリース管理をどう行うか
- 現場部門と情報システム部門の役割分担をどうするか
- 継続的な改善体制をどう作るか
これらは、いわゆるエンタープライズ利用において特に重要になる観点です。
アールスリーインスティテュートは、2024年にサイボウズの「kintoneエンタープライズパートナー認証」を取得しました。この認証は、大規模/エンタープライズ企業のニーズに即したシステム開発・構築技術や、組織体制、大規模導入・拡大の実績を持つパートナー企業をサイボウズが審査し認証する制度です。
また、gusuku Customineとgusuku Deploitについても、エンタープライズ企業への導入実績が豊富な「エンタープライズ向け製品」として認定されています。
これは、大規模なkintone活用においても、当社が技術・製品・支援体制の面で評価をいただいていることを示すものです。
「相談しやすさ」もパートナー選びの大切な基準
ここまで、実績や評価制度について見てきました。
一方で、パートナー選びにおいては、数字や認証だけでは見えにくい要素もあります。
それが「相談しやすさ」です。
kintoneの業務改善では、最初からきれいに要件が整理されていることは多くありません。
「今の業務が複雑で、どこから手をつければよいかわからない」
「Excelをやめたいが、何をkintone化すればよいかわからない」
「現場からいろいろな要望が出ていて、優先順位がつけられない」
このような状態から始まることも多いでしょう。
そのときに、完成された要件だけを受け取るのではなく、まだ言語化されていない課題を一緒に整理できるパートナーであることが大切です。
また、kintoneの活用は一度で完成するものではありません。
最初の小さな成功を作り、その成功を次の改善につなげていくことが重要です。
当社では、「継続的業務改善をみんなのものに」という考え方を大切にしています。
これは、専門家だけが業務改善を進めるのではなく、現場の方も含めて、自分たちの業務を少しずつ良くしていける状態を目指すという考え方です。
kintoneのパートナーを選ぶときにも、このような継続的な改善に向き合ってくれるかどうかを見ていただくとよいでしょう。
まとめ
最後に、kintoneのパートナー選びのポイントを3点にまとめます。
1つ目は、できることの多さだけでなく、業務課題を整理する力を見ることです。
kintoneは柔軟なサービスだからこそ、何を作るかの前に、なぜ作るのかを整理することが大切です。
2つ目は、評価制度や受賞歴を参考にしつつ、自社の目的に合っているかを見ることです。
CyPN ReportやCYBOZU AWARDなどの情報は、パートナー選びの参考になります。ただし、星の数や受賞歴だけでなく、その評価が自社の相談したい領域と合っているかを確認しましょう。
3つ目は、継続的な改善を一緒に進められる相手かどうかを見ることです。
kintoneの活用は、導入して終わりではありません。使いながら改善し、現場に定着させ、次の業務改善につなげていくことが大切です。
パートナーが増え、選択肢が多くなった今だからこそ、単に「作れる会社」を探すのではなく、「自社の業務改善を一緒に進めてくれる会社」を選ぶことが重要になっています。
アールスリーインスティテュートは、kintoneのSI・業務改善サービスである「キミノマホロ」と、gusuku Customineをはじめとしたgusukuシリーズを通じて、多くのお客様のkintone活用を支援してきました。
これからkintoneの導入や活用を進めたい方、すでに使っているkintoneをさらに良くしていきたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
一足飛びに完成形を目指すのではなく、まずは自社にとって意味のある小さな成功を、一緒につくっていきましょう。