CASE STUDY
お客様事例紹介

株式会社アイセルネットワークス様 事例紹介

系列病院での各種申請・共有システム

既存の申請書フォーマットを残し業務の流れを維持
「kintone」と「gusuku Deploit」でグループ内のICT化を加速

https://deploit.gusuku.io/

【課題】コア事業に注力するため施設からの要望が後回しに

1956年に開院した板橋中央病院に始まり、いまでは医療、介護、リハビリテーションなど幅広い事業領域をカバーするIMSグループ。36の病院をはじめ、国内外で130を超える施設を運営しています。そうした施設の運営を支えているのが、株式会社アイセルネットワークスです。アイセルネットワークスは建築や食事療法サポートなど病院運営に必要な多くの事業を展開していますが、その主軸となっているのは電子カルテや遠隔画像診断などを中心としたICTサービスです。画像系、Web系、PC系と少しずつサポート範囲を広げ、今では「PC関連のことはアイセルネットワークスに相談すればなんとかしてくれる」と言われるほど、グループ内での信頼も得てきました。

信頼を得てくるとともに、各施設からICT関連の要望も多く寄せられるようになりました。しかしエンジニアはコア事業領域である電子カルテや画像系システムの開発に注力しており、業務改善につながるようなシステムにまで手が回らず、要望になかなか応えられずにいたと言います。各病院から本部に日々送られる日報のICT化も、そうした要望のひとつでした。

本部は、各病院の感染症患者数や入院患者数などを日々把握する必要があります。そのための日報でしたが、病院ごとにそれぞれ書きやすいフォーマットで送ってくるため、集計に時間がかかっていました。と、ICTソリューション事業部の課長 澤 大介氏は当時の状況を語ります。フォーマットは統一されていましたが、全てメールで送られてくるエクセルをいちいち開いて内容を転記するのが大変でまとめて経営層に報告する担当者の負担は少なくありませんでした。

これをオンラインで入力してもらう簡単な仕組みがないかと模索する澤氏に、社内の同僚が紹介したのが、サイボウズ株式会社が提供する業務アプリ作成プラットフォーム「kintone」でした。アプリを自分たちで作ることができるkintoneを使えば、各病院から必要な情報を収集するのも、それを集計するのも簡単です。さらに澤氏らは、kintoneの汎用性の高さにも注目しました。これは日報だけではなく、これまで手をかけられず応えられなかった各施設からの細かいICT化要望に対応できるようになるのではないか。そう考えたのでした。

【選定のポイント】なくせない紙出力にgusuku Deploitで対応

日報以外にも、多くの要望がICTソリューション事業部には届いていました。その中にあったのが、購買稟議書のデータ化でした。「本部としては購買履歴をデータとして蓄積したいけれど、現場には稟議書にハンコを押す承認フローが浸透しているのでいきなり電子化は難しい」と、双方の利用者の都合を天秤にかけて悩む澤氏。たどり着いた答は、データとして入力、蓄積するけれど、それを印刷して従来通りの承認フローを踏襲することでした。いずれは承認フロー自体も電子化したいけれど、最初の一歩として現場の業務環境への影響を抑える方法を選択したのです。しかし導入を検討していたkintoneはWebブラウザ上で動作するもので、細かいフォーマットを整えた印刷は得意ではありません。

「これまでの稟議書に沿ったフォーマットで印刷したい」と、澤氏は他のシステムについても情報収集を始めました。いくつか使えそうなものは見つかったそうですが、kintoneほどの柔軟性を持つものはありません。そこでkintoneから希望通りの印刷を行う方法を探したところ、フォーマットに沿って印刷するプラグインがあることを知りました。いくつかの類似サービスの中から、アールスリーインスティテュート(以下、アールスリー)が提供する、kintoneアプリの開発を強力にサポートするプラットフォームサービス「gusuku Deploit(グスク ディプロイット)」のオプションとして提供される「Excel帳票プラグイン」に澤氏は注目しました。これなら、既存のExcelフォーマットを使って、まったく同じレイアウトで印刷が可能です。

kintoneだけではなく、gusuku Deploitやアールスリーのことを知っている同僚が社内にいて推してくれたこともあり、澤氏はさっそくkintoneとgusuku Deploitの無料試用に登録しました。印刷ありきでの検討だったため、最初からエンタープライズプランとExcel帳票プラグインを前提に、各機能を検証。「コストと機能のバランスもよく、これならみんなの要望に応えられる」と確信し、本格導入へと進みました。

【運用と効果】印刷することでオペレーションを変えずにIT化

2017年3月、購買稟議書アプリがサービスインしました。必要事項を入力して「印刷」ボタンをクリックすると、Excel形式のファイルがダウンロードされます。これを印刷すれば、従来通りの稟議書が出力されるという仕組みです。「社長、委員長など施設により稟議書の宛名が違うので、施設ごとの責任者呼称アプリからルックアップして使っている」など、できるだけ現場の運用が変わらないようにする工夫も見られます。「稟議書を回してハンコを押すというオペレーションを変えることなく、まずはkintoneに入力することに慣れてもらいたいと思っています。ゆくゆくは、承認フロー自体も電子化したいと考えていますが、焦って現場の反感を買ったり使ってもらえなかったりしたら本末転倒です」と、澤氏は購買稟議書アプリの意義を語りました。

導入後kintoneとgusuku DeploitはIMSグループの方々に受け入れられ、活用範囲が広がりアプリ数も増えました。現在では8サービスで50近い数のアプリが稼働中。ユーザー数は300を超えるそうです。最初に課題となった日報もアプリ化され、集められたデータをCSVで出力してBIツールで活用しています。「稟議書以外にも紙を使った運用を変えたくないという要望はあり、4サービスでExcel帳票プラグインを使っています。ひとつのアプリから複数のExcelフォーマットを使い分けたりもしていますよ」と、澤氏。実際の業務で使われているアプリの画面も、見せてくれました。

購買稟議書アプリはgusuku Deploitのアプリ配布機能を使い、開発環境、テスト環境、本番環境の3段階でアプリをデプロイしているとのことで、gusuku Deploitの豊富なアプリ管理機能も使いこなしているのかと思いきや、澤氏は「アプリ数が少なかったことから当初はあまり魅力を感じなかった」と言います。バックアップも手動で行っていたそうですが、アプリ数が数十にもなった今ではさすがに大きな負担に。バックアップ機能を含め、gusuku Deploitの持つkintoneアプリ管理機能を活かして業務負荷の軽減について、今後は模索していきたいとのこと。

kintoneとgusuku Deploitというツールは手に入ったものの、先に書いた通りエンジニアはコア事業に注力しています。そこで澤氏はkintoneの担当者として新たな人材採用も行いましたが、そのときに「システムに詳しくなくても構わない」という条件で人材を募集したとのこと。技術力のあるエンジニアはコア事業に回したいという思いからでしたが、kintoneもgusuku Deploitも直感的に使えるツールだからこそ実現できたことと言えそうです。

【今後の展望】クラウドのメリットを活かした展開を模索

kintoneはサイボウズ社が運用するクラウド環境で提供されています。IMSグループのように多数の施設を広い範囲で運営する場合、これ自体がひとつのアドバンテージとなります。日報のように多くの施設から情報を集めたり、逆に多くの施設に向けて情報を配付、共有したりするハードルがとても低いのです。澤氏はその点に触れ、「クラウドなので、あちこちにある施設と本部とのコミュニケーションに使いやすい。施設に情報を入力してもらうだけではなく、施設に向けて何かを配付することにも使うなど、クラウドであることを活かしてkintoneを使っていきたいと思います」と、今後の方向性について述べました。

医療情報には多くの個人情報も含まれ、こうした機密情報をクラウドで扱うことを嫌う組織や企業は少なくありません。しかしIMSグループでは機密性の低いアプリから徐々にkintoneに触れ、サイボウズ社のクラウドへの信頼を深めていったといいます。もちろん、接続元のIPアドレスを制限するなどクラウドならではのセキュリティポイントも、しっかり押さえています。

今後もkintoneとgusuku Deploitの活用を広げていきたいと澤氏が展望を語る背景には、「kintoneを活用する上で強力なパートナーであるアールスリーとの出会い」があると認めます。「アプリ開発を始めた当初は特に、gusuku Deploitの使いこなしについて頻繁に問い合わせをしました。回答は早いし、機能向上の要望にもアップデートで対応してくれることが多く、頼もしい味方ですね」。

コア事業に注ぐ力を削ぐことなく、グループ内施設からの要望に応えられる体制を整えたアイセルネットワークス。最後にアールスリーやgusuku Deploitへの要望を伺ったところ、「Excel帳票プラグインにカスタマイズ性を持たせて欲しい」とのご意見をいただきました。機能が改善されればまだ使いたいところがあるということに他なりません。今後もIMSグループの施設間コミュニケーションを、アールスリーがサポートしていきます。

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